求められる5G認可の根拠(安全性)の公開〜商用化の前にやるべきこと

ソフトバンクに起きた接続障害はソフトウエアによるものであったが、多くの利用者が被害を受けた。筆者のスマートフォンは4G表示がいつのまにか3G表示に切り替わったが、電界強度が低すぎて通話はできなかった。現代社会が4G高速通信の恩恵を受けていることが認識された瞬間だった。その4Gの次の規格が5Gである。

 

規定路線の4Gから5Gへの移行

来年から4Gの次のミリ波帯規格である5Gの商用試験が始まる。携帯基地局の電波による健康被害は、ずっと以前から指摘されているが、5G帯域は未知の領域である。また電磁波の特性が4Gまでと雲泥の差となり、5Gでは数Gbpsの高速通信が数msec程度の遅延で可能になる。

5G帯のミリ波は自動運転のレーダーにすでに使用されているように、直進性が強い。そのため多数の端末を対象にしようとすれば、基地局出力を上げたり複数のアンテナ素子を使ったビームを携帯端末に向ける必要が生じる。その結果、人体の置かれる電界強度が高くなる効果が検証されていない。検証といっても人間の影響を直接調べることはできないから、癌患者の調査研究やマウスへの電磁波照射実験になるため、人体への影響の評価は難しいことも事実である。

 

インパクトが大きい5G

5G通信はしかし3Gから4Gへの高周波化とは比較にならない社会への影響力を持っている。5Gの社会へのインパクトが大きい理由はスマートフォンの高速化だけではない。自動運転車と基地局あるいは車同士の通信、IoTで桁違いの高速通信が都会に溢れるからである。人体の置かれる電界強度は直進性の高い高出力アンテナの乱立で4Gまでとは異なる環境になる。安全な5G導入に先立って安全性の検証が不可欠になる。

米国ではFCCが5G認可して一部の都市では商用化試験が行われており、通信大手のベライゾンが2019年前半から本格的なサービスを展開する。しかし認可の根拠となった安全性の検証結果の公開が要求されている。日本の通信業界はFCCに準じて後追いするのが常であった。そのFCCの5G認可の根拠が問われている中で、後追いカルチャーから脱却し、5Gの影響を科学的検証すべきではないだろうか。

 

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