福島第一汚染水の行方

日本の東京電力ホールディングスの福島第一原子力発電所では、汚染された水などの貯蔵タンクの数が増加し続けており、さらに多くのタンクのスペースが限界に近づいている。未解決の課題のなかで重要なものは、処理水の処置やトリチウム水を取り除く方法がまだ決まっていないということである。政府と東京電力は、トリチウム水の処分について早急に決断をせまられている。

 

福島第一原子力発電所では、地下水や他の水がメルトダウンした原子炉建屋に入り、そこで水が汚染され続けている。1日あたり約160トンの汚染水が発生する。浄化装置は多くの放射性物質を除去するが、水素の放射性同位体であるトリチウムは技術的理由で除去することができない。したがって、トリチウムのみを含む処理水は増加し続ける。

現在、貯蔵タンクの容量は約113万トンである。その容量の約107万トンが現在使用されており、そのうち約80%が処理水である。

森林を伐採して作られたタンクのスペースは約23万平方メートルで、ほぼ32面のサッカー場に相当する膨大なものだが、もう空きスペースがほとんどない。

 

現在のタンクを交換する時には、より大きなタンクを構築することで貯蔵容量を増加させている。しかし、経済産業省によれば、貯蔵タンクの稼動は能力に近いという。

東京電力は、2020年末までに137万トンの貯蔵能力を確保する予定であるが、オリンピック後となる2021年以降の計画については未だ決定していない。東京電力の小野晃専務執行役員は、このまま貯蔵を永久に続けるわけにはいかないとしている。

 

もう一方の問題であるトリチウムは、海や河川など自然界に存在し、水道水にも含まれ、原子力発電所の通常の運転でもトリチウムが生成される。国内外の原子力発電所はこれまで希釈して海などに放出してきた。福島第一原子力発電所事故前5年間で平均380兆ベクレルが毎年海上に放出されていた。

福島第一原子力発電所の敷地内の化学分析用建物に、処理水を入れた容器が次々に持ち込まれる。処理水のトリチウム濃度は、1リットル当たり100万ベクレル以下であり、これは海域への放出基準の10倍以上であるが、リットル当たり6万ベクレルに希釈されれば海に放出できる。

処理水の処分方法については、2016年6月に業界大臣の作業部会が報告した5つの案の中で、海への放出方法が最も安価で迅速であるとの報告があった。 5案とは(1)海洋への放出、(2)蒸発による放出、(3)電解後の放出、(4)地下埋葬および(5)地層への注入である。

 

その後、産業省は有害な誤報対策を検討する専門委員会を設置した。委員会の第1回会合以来1年半が経過しているが、まだ結論に至っていない。

金曜日に開催された第8回委員会では、様々な意見が表明された。ある専門家は、福島や他の都道府県の漁業は復興の過程にあるが、今は処理水を処分すべきで、早期にタンク数を減らすべきだと述べた。

委員会は、福島県などで処分の方法に関する市民の意見を聞くために公聴会を開く予定だが、簡単に解決する問題ではない。

 

上記の記事は5月19日Japan-News YOMIURIの福島第一汚染水の現状に関する記事をもとにしている。原文はリンクしているので、そちらを参考にして欲しい。

 

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