たかだか5mSv/年の被ばくで、がんが増える?信じられない

Toshihiroさんへ。わたくしのコメントに記事(低線量放射線の生体影響は、良い影響なのか、悪い影響なのか カテゴリ: 原子力)でお答えいただき、有難うございます。

わたくしのブログで、3年間、孤軍奮闘、世間にはびこる放射脳を批判する記事を多く書いていますが、難癖をつける人ばかりで、科学的な議論ができなくて、不満がたまっていました。是非とも、喧々諤々の議論を交わしたいです。

生物が、化学的に最も危険な酸素を、エネルギー源として利用し始めて、がんが始まった、と素人解釈しています。

肺呼吸で発生する活性酸素による大量の損傷を克服できなければ、生存できないため、何重もの、DNA損傷修復機能を 身に付けた生物だけが生き残ってきました。

放射線によりDNAが損傷するのは当然であり、それが蓄積するのも、全く不思議ではありません。それを、被ばく量のマーカーにすることも一般的な手法であると理解しています。ですが、損傷の蓄積=がんの発生、ではありません。がんの議論は、防御システムの議論でなければ、意味がない、と理解しています。

がんは、幾重もの防御システムをすり抜けて発症する非常に高度な病であり、

防御システムの発達している高等生物ほど耐性が高い、

というのが私の理解です。

つまり、最も高度な生物である「人間」の耐放射線はマウス以下ではない、

と理解しています。

動物実験で安全なら、疑いなく人間では安全である、と妄想しています。

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がんは、防御システムをすり抜ける病なので、損傷発生率が、修復能力を超えるかどうか、こそが重要なので、

わたくしがデータを紹介している様に、木原さんもコメントしている様に、線量の「積分値」はほぼ無意味で、線量の「率」が重要です。

実験的に、年に(瞬間にではない)100mSvの影響すらハッキリ出せない、とされているのに、僅か5mSv/年、程度で、がんが増えると主張する方がいらっしゃるとすれば、それは、実験が間違い、と考えます。

stap細胞騒動でもそうですが、実験データには多くの誤りがあります。意図的なねつ造であることは珍しく、(がんが起きてほしいという)物凄く強い思い込みにより、統計雑音(枯れ尾花)を、幽霊、と見誤ること、これは、私自身の実験でも、非常にしばしば、起きます。そういう個人的経験も個人ブログで書いています。

線量「率」こそが重要な、がんへの影響について、「時間スケールを無視した議論」をするならば、その人は、放射線の生物学的影響を議論する資格はありません。その方は、まさかそういう方ではないですね?

経験による「直観」では、その方の主張は間違い、ですが、データを偏見なく見なくてはいけません。データを吟味せずに、否定してはいけません。

5mSvでがんの影響が出る」と主張されている方の詳細データ(文献)をご紹介ください。実験方法や、解析方法に間違いないか、勉強して見ます。

議論が、楽しみです。宜しくお願いします。

コメント   

# Toshihiro 2014年03月29日 12:49
お答えします。最初は、直接の回答、以後は参考になると思われる文献です。最後のYoutube以外は、ある会合で津田敏秀先生が直接示されたものです。いずれも総説ですので、引用された元論文にあたって、その問題点を指摘いただければ議論が深まると思います。

津田敏秀 2013, 医学情報の科学的条件 -100 mSvをめぐる言説の誤解を解く, 科学 11月号, 1248-1255
1249ページには、自然放射線に関するデータがあります。5mGy以上では、95%信頼区間の下限が1倍を超え、有意になっているとされています。これは、G. M. Kendall et al. Leukemia, 27,3 (2013)からの引用です。同じページには、これほど低線量ではありませんが、CTスキャンの例が引用されています。

津田敏秀, 山本英二, 鈴木越治, 2013, 100 mSv以下の被ばくでは発がん影響がないのか
-統計的有意差の有無と影響の有無, 科学 7月号, 0735-0742

津田敏秀, 山本英二, 2013, 多発と因果関係 -原発事故と甲状腺がん発生の事例を用いて, 科学, 5月号, 0497-0503

津田敏秀, 2013, 100mSv以下の発がんに関する誤読集, 科学, 12月号, 1353-1358

20130526 UPLAN 津田敏秀「疫学的視点からみた100mSv安全論」 他
http://www.youtube.com/watch?v=ElhLkotA0m4
# Toshiさん 2014年03月30日 13:16
Tohihiro様;

文献の紹介、有難うございます。
どういう主張をされているか、勉強します。

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