トリウムは原子力の救世主か?

 

 私たちは物質科学においてランタノイド元素に接する機会は比較的多い。特に有名なランタン(La, z=57)は最初に発見された高温超伝導体、いわゆるランタン系La-Ba-Cu-O系の重要な構成元素であり、酸化物は高温超伝導の分野では頻繁に使用される物質のひとつである。酸化物中でLaは+3価なので+2価のBaを置換するとホールがドープされることになる。本来は強相関により絶縁体なのだが、ホールドープにより金属化し超伝導が観測される。

 なので大学の薬品庫を除くと必ず見つかるだろう。一方、周期表的にはその下の段のアクチノイド元素にいくとまるっきり世界が変わり扱う人もぐっと少なくなる。ランタン系とアクチノイド系を扱う人たちは別世界に住んでいる。交流はほとんどないばかりか仕事場も遠く離れている。ある種のアクチノイド同位体の持つ放射能のためだ。

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ジェット気流と放射性物質の拡散

 日本からヨーロッパに行く便と帰国する便の所要時間を比べると、たいていの場合、帰国便が早く着く。また帰国時間に出迎えに行くともう飛行機が着いて出迎えるはずの人が到着ロビーにいたりする。たいてい機長が得意げに機内で予定時刻より到着が早くなる事をアナウンスする。最初からわかっていたかのように常にそうしている。それなら最初から想定してスケジュールをたててくれよ、といいたいところだが、これは何故か?機長ではなくジェット気流のおかげである。

 

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デジタルカメラの展望

  近年、デジタル一眼レフカメラを持って街中を歩いている人をよく見かける。しかも、一昔前にみられたカメラ好きの外国人観光客ではない。CCDがメインであったセンサーも小消費電力CMOSにより高感度・高画質化が進み急速に普及した。携帯電話に搭載されているカメラでも、12Mピクセルが登場するなどハイスペックデジタルカメラに匹敵する性能になってきている。一見すると携帯電話のカメラとコンパクトタイプのデジタルカメラの境界がなくなってきているように見えるが実際はどうなのか。

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EMP

 Electromagnetic Pulseの略。核爆発の影響は熱風、放射能とどちらも建物や人体に致命的な影響を及ぼす。しかしそれだけではない。空気の密度が低い成層圏で爆発するとどうなるか。空気の密度が低いので爆風による影響は少ない。放射能の影響はジェット気流で広範囲に及ぶだろうがここで問題にするのはEMPである。EMPは一瞬にして周辺の送電網、接続されていた電気機器、ネットワーク、放送設備、携帯基地局、そのほか電気で駆動される機器のほとんどを壊滅させる恐ろしい核爆発の副産物なのだ。

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チェレンコフ発光

 原子炉の写真で水中に収められた核燃料棒の周辺が青白く光っている写真をみたことがあるだろう。あれがチェレンコフ発光である。一般に直接見たとしたら死を覚悟しなければならない悪魔の光である。過去、ソ連原潜の原子炉の事故で被ばくと引き換えに死んでいった勇敢な男たちもこの光をみたであろう。

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コードシェア

 最近、空港の表示板でよくみるコードシェア便とは、一つのフライトに複数の航空会社の便名を付与して運航される便を指す。物理的には同一便を機体をあたかも複数社によるそれぞれの運行販売形態となっている。共同運航便とも呼ばれる。

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身近な被爆について

 夜間の計器の視認性を高めるため現在は各種の発光デバイスや液晶デイスプレイが主流となっている。腕時計の世界は夜光塗料がいまだに主流のままである。夜光塗料も様々な種類があるが、夜光塗料が原因の被ばく事故をご存じだろうか。

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重水

 誰でも水の分子式が水素Hと酸素Oが結合したH2Oであることは知っている。通常、自然界に存在する水はこの分子式であることに間違いない。しかし同位体を含めると水素には重水素Dや3重水素Tがああり、酸素にもよく知られたO16以外にO17O18があり、それらの組み合わせの異端児はいくつもあり得るのだ。H1O16を軽水と呼ぶとそれ以外は広義の重水である。

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