経営戦略にみる韓国と日本の違い-偽りの報酬

 韓国の電子産業企業、特にSamsungとLGは長引く世界不況の中でもダメージが少なく、好調を持続している、とメデイアを賑わしまた誰でもそう思っている。一方、日本の電子産業は回復が遅れて、売り上げや設備投資の面でも韓国企業との差が開く一方である。それでも主要な半導体製造装置のほとんどは日本のメーカーで、あたかも復活の日を期待しているかのようだ。日本の半導体産業の衰退原因と韓国メーカーの躍進について検証してみよう。両者には非常に似た部分と異なる部分がある。一体、何が命運を分けたのであろうか。

続きを読む...

Cellプロセッサーー悲劇の主人公は今どこに?

 半導体ビジネスの行方を予測することは占い以上に難しい。技術優位、比較優位だけでは決まらない。むしろ企業経営の方針と開発よりスピードの速い時系列展開に左右されることの方が多いといえる。マルチコアの先駆者ともいえるCellプロセッサーは表向きはSonyのPlayStationのための開発であったと受け取られているが、その処理能力は当時の汎用PCを一桁以上抜きんじていた。開発に参加したIBMの狙いが見え隠れしていた。最終目的の異なる「野合」の連携がSonyの悲劇を生む事になる。

続きを読む...

電子書籍-期待に反して低迷の理由とは?

 Apple社製のiPadは販売前から注目を集め、2010年3/4期で販売台数327万台になった。電子書籍端末はAmazonのKindle、SonyのReader、Barns&NobleのNookなどがあるが、当初日本ではiPadが販売を先行した。日本でも、電子書籍端末は数社出していたが、利用者を見かけることはほとんど無かった。それは、アプリの種類が少なかったためだけではない。

続きを読む...

Facebook—Twitter—LINE—変遷の意味するもの

 Facebookの圧倒的な加入者数が11億を越えたというニュースがメデイアを賑わす一方で、最近Facebookに参加した、年ごろの娘のいる、欧米人の友人の話では、自分が参加したのはFacebookは息子や娘を監視するための手段だから、という。しかし未成年者への犯罪の要因でもあると考える親を尻目に、若者のFacebook離れは統計が示す最近の傾向だ。親の干渉を「ウザイ」と嫌う年頃には監視役のFacebookの人気がないというのも当然なのかも知れない。その一方でFacebookはSNSを越えて、いまや親の世代の一般的なビジネスツールとなっている感がある。

 

続きを読む...

デジタルカメラ—ハイスペックにみるJapanテクノロジー

 デジタルカメラ(DSLR、コンパクト)は種類が増え、「一見すると同じに見えるのに価格が異なったりするが、何が違うのか」という質問を受けた。高級機が当たり前のようにウインドウに並ぶ量販店でも、係員から納得のいく説明を受けられない場合もあるように思えるので、この機会に解説することにする。

続きを読む...

白色LEDは省エネルギー社会のデイファクトか

 社会が必要とする電力を安定に供給するはずの原子炉に黄信号がともりはじめた。事故をきっかけに運転にともなう核廃棄物の処理について目が行き届くようになったからだ。スマートグリッドに突き進む米国でもオフグリッド(注:詳細は別稿に譲る)といってスマートグリッドに頼らずに生活を設計する動きもでてきた。

続きを読む...

スパコンー競争原理との決別は新たな針路を与えるか

 スーパーコンピュータの略。仕分け作業で蓮舫議員が投げかけた「2位ではダメなんでしょうか」という質問で脚光をあびた超高速大型計算機である。一般的にはサーバよりも浮動小数点演算速度が3桁以上速いコンピュータを指す。我が国の電子技術産業の力を示す指標として、また自社の技術を誇示するために、かつて大手メーカーはスパコンの開発とセールスにしのぎを削っていた。我が国は「Earth Simulator」で一気に世界ランキングに躍り出てからスパコンレースのトップを取っては奪われの繰り返しだ。

続きを読む...

流出の代償ー東アジアの電子産業

 東芝は2014.4.13日、「NAND型フラッシュメモリー」の技術に関する機密情報を不正に取得・使用したとして韓国半導体大手のSKハイニックスを相手取り、損害賠償を求める民事訴訟を東京地裁に起こした。一昔前、週末の空港ではお互い敵同士である半導体企業の中堅技術者が歓談しながら飛行機を待つという奇妙な光景があった。週末にゴルフをする本社幹部を尻目に彼らは高待遇で週末に接待されていたのだ。週末を利用した出張は「技術流出」に一役買ったが、企業がそのことに気づき後に空港まで監視の眼を光らせたのは遅すぎたようだ。しかし流出の実態は使い捨てであり、盗んだ技術で製品がラインを流れ始めれば用済みである。マフイアの用済み人間のようにEast Riverにセメント漬けで放り込まれるまでいかないでも、恩をあだで返されることは容易に予想できたであろうが、結果は大量の技術流出であった。

続きを読む...

hitachihightec

hitachihightec science

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.