話題の科学技術 - はじめに

先のみえない閉塞的な経済が続く中、将来に不安を感じる人々は多い。実際、ここ数年は”失われた10年”に関する書籍が書店の店頭に数多く並んでいる。それらの多くはマネージメントの失策に関するものである。

中には科学技術的な視野にたちその根底にある問題点—技術神話崩壊に切り込んだものもある。しかし多くは過去を語る(何故失敗したか)のみで、潜在的な問題意識に光をあて将来の指針に踏み込んだ書は少ない。

このコラムでは話題の科学技術をとりあげ、現状の分析から浮かび上がる潜在的な問題点を掘り起こし、表面的な事象の奥にある基本的な問題点を明らかにしていきたい。

コラム執筆に際しては出来る限り著者の経験と知識を活用し、生きた素材として産業技術をで切る限り平易に記述した。何故その産業が衰退をたどったのかが読み解いてもらえたら幸いである。

本コラムは過去の記述に終わらない。”我々は一体何を学んだのか”、に視点を移し未来へのメッセージを導くことを試みる。例えばPC産業が成長が継続しつつある中で、”PC is Over”という未来へのメッセージを送ったIBMの判断は現実のものとなった。PCに変りタブレットPCとスマートフォンが生まれた。さらなる淘汰の過程に翻弄される私たち。次に生き残るガジェットがこれらに取って代わり大衆を支配する。

生態系と同じく産業でも種の崩壊により、新たなパラダイムが生まれては消える。次に生み出される新たなパラダイムは何か?もちろんここで結論をだすことはできないが、読者が少しでも自分で答えを導くヒントとなれば幸いである。

 

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コメント   

# Mr. GMO 2013年06月18日 08:53
最近、愛用のiphoneに新鮮さを感じられなくなった、と思っているのは私だけだろうか。PCが高値の花 だったころにノートPCを持つ、スマホが珍しかったときに、iponeを使う。遠い昔の話ことだ。PC is overという決断をIBMC CEOがしたように、もうSmart phone is overなのかも知れない。情報端末の使い方に立ち返るべきではないか?
# Mooreの呪い 2013年06月27日 11:41
Gordon Mooreは知っていた。やがて限界が来る事を。自らNo exponential law is forever.といっている。

この世界は有限で投資につぎ込めるお金も有限であるにも関わらず、どこかの国の科学者崩れが頭の中で考えたレバレッジが横行し、当然予測されたサブプライム破綻を引き起こしたのと同じに。

集積回路の微細化の限界はメモリについては絶縁性、cpuではミクロ原子炉のような発熱、である。両者とも必ず限界は来る。

限界が来たときに打つ手はいくつかあるが、代替え技術でその場をしのぐか、全く別のアプローチをとるか、だ。

後者はもちろんリスクとコストを伴うのでたいていは代替え技術に頼る事になる。

代替え技術の多くはしかし弊害、薬でいえば副作用を伴うが、惰性で深く考えずに皆同じ方向を向いて思考するので気がつかない。またメリットとデメリットを測りにかけた時、人間は迷わず前者を選ぶ。

結果、地球環境は汚染の一歩をたどり資源が底をつけば終焉を迎える。そうならないために科学技術はあるべきだ。

ひとつひとつは微力でも技術は人を救わなければならない。破壊と滅亡に導くのではなく。

コラムではそうした科学技術を取り上げて欲しい。延命行為ではあってもそう願いたい。
# もん太 2013年08月11日 12:33
ファナックのロボットドリルが生産過剰で困っているらしい。

増産計画は保険かける必要がある。シャープがいい例だ。

過剰生産品に手を(ソフトを)加えて別の用途に仕立てれば売れるのに。

アイフォンにしがみつかないで精密産業をくまなく調べてみたらどうでしょう。

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