フェルミガンマ線宇宙望遠鏡が銀河中心のガンマ線起源に決着

ほぼ10年間の間、天文学者は銀河の中心から来る不思議な散漫放射(ガンマ線)の起源を研究されてきた。数GeVのエネルギーのガンマ線放射は、多くの研究者が暗黒物質起源と考えられていた。しかし、アムステルダム大学の研究チームは、このほど中性子星の急速な爆発がこの放射線の起源であることを(16σの確度)で発見した。(Bartels et al., Nature Astronomy online Aug. 06, 2018

 

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Credit: Nature Astronomy

 

銀河中心部からフェルミガンマ線宇宙望遠鏡(Fermi-LAT)によるガンマ線放射の観測で、奇妙な長い領域にわたる散漫な放出であることがわかった。ほぼ10年前に発見されたこのガンマ線放出は、銀河中心の暗黒物質粒子の自己消滅からとみられる特性を有するため、粒子物理学コミュニティの注目するところとなった。Fermi-LATは大面積望遠鏡LATとガンマ線バースト観測検出器GBMから構成される。LATは多層シリコンストリップ検出器で全天の1/5の視野をもつ。

 

このような信号を解析することで、これまでに他の物体に及ぼす重力効果でしか観測されていなかった暗黒物質が、新しい基本粒子から作られていることが確認できるからである。暗黒物質粒子の質量およびその特性の知見も得られると期待された。しかし、最近の研究の解釈は、ミリ秒パルサーと呼ばれる数千の中性子星が銀河中心に集中することを示すものという考えが優勢を占めている。

銀河中心のガンマ線の起源が暗黒物質(新粒子)と天体物理的解釈(パルサー)を区別するためには、放射線の形態(場所と放射の形状)とスペクトル(結合周波数)を詳細に理解することが重要になる。

銀河バルジ(「箱形バルジ」)と中心(「核バルジ」)には大量の恒星質量が存在する。 今回、暗黒物質解釈が否定されることとなったのは図に示される「箱形の膨らみ」(青色)と「核の膨らみ」(緑色)の星の質量(横軸)とガンマ線の光度(縦軸)の比較である。

 

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Credit: Nature Astronomy

 

観測された形状はミリ秒パルサー解釈を支持するもので、ガンマ線起源がほぼ確定されたとみて良い。ちなみに素粒子発見の定義に習えば確度は16σとなる。

 

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