超集積植物の研究に威力を発揮〜オーストラリア放射光XFMビームライン

世界中で重金属の環境濃度が高まっている。環境中に放出された重金属はセイヨウカラシナなどの超集積植物中に蓄積され、高濃度の汚染源が形成される。特に最近では放射性核種が環境中に放出され特定の動植物に蓄積されることが話題となったことは」記憶に新しい。植物中に取り込まれた重金属の挙動を調べるためには、X線分析が有効だが異なる手法を複合すれば情報量や精度が大幅に向上できる。

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20年以内に石炭、石油、天然ガス火力を置き換える太陽光と風力発電

日本の火力依存度は8割を超えるが、安定な電力供給が続く普段の生活ではほとんどの人が疑問に思わないでいる。石油、天然ガス輸入で貿易赤字が悪化したままだが、原子力への期待はできないことを認識した以上、遅々として進まない再生可能エネルギーへの転換をひたすら待ち続けることになる。エネルギー基本政策も消極的で八方塞がりに見えるが、その一方で世界は再生可能エネルギーへの転換が(国内に比べると)驚異的な早さで進行している。

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分割型コンパクトテラヘルツ加速器(STEAM)による超短電子パルス発生

DESYのCFEL研究グループは加速、圧縮、集束、診断の機能を持つ分割型多機能電子加速器(STEAM)の開発に成功した(Zhang et al., Nature Photonics online Apr. 02, 2018)。この加速器は共通の赤外レーザーパルスを分割し、超短電子バンチを形成して加速に用いることで、極めて高いタイミング精度を有している。

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欧州の近代的キャンパスのつくりかた〜研究効率をあげるには

ドイツのシュツットガルトのマックスプランク研究所を訪れた人は誰でも驚くに違いない。レストランや研究者が滞在するゲストハウスがキャンパスや建物の中心近くに堂々と設置されているからである。日本ではこうした設備はキャンパス内の最も目だたない(つまり不便な)場所に、隠すように設置されるのが普通である。しかし実は日本の感覚でいえば奥ゆかしい、となる異常に分散したキャンパス内建物配置と建物の内部の設計が研究効率を下げているのである。

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放射線照射療法の細胞外マトリックスへの影響

癌治療患者の約半数が放射線治療を受けるという統計がある。特に日本では標準療法(外科手術、化学療法、放射線療法)が主流となっており、様々な非標準療法が提案されているが多くの病院では実施されていないのが現状である。

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最近の増大傾向が明らかになったメタンの温室効果

これまで温室効果といえばCO2が焦点となってきたが、他にもメタンが温室効果に寄与していることは話題になることは少ない。バークレイ国立研究所の研究チームは過去10年間の地上観測結果をもとに、この期間のメタンの温室効果の時間変化を明らかにした。

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LHCが4年目となる13TeV運転を開始

加速器のライフサイクルは一般に考えられているよりはるかに長い。ひとつつには建設当初の性能をアップグレードして、多くはエネルギー上限かルミノシテイの向上でさらに成果を上げるためである。たとえ当初の目論見どおりの成果を挙げることができなくても、第2、第3の道を歩む中で成果が生まれることは珍しくない。

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Liイオンバッテリーのデンドライトに自己修復機能

携帯機器から始まったLiイオンバッテリーの利用は、EVや再生可能エネルギーの普及に大容量蓄電システムが不可欠となると、利用分野が一気に増えて研究開発も加速した。しかし電極材料の劣化は充放電サイクルの寿命や事故に大きく影響する。

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宇宙の技術でがん退治=JAXA、東大が連携

東京大カブリ数物連携宇宙研究機構(IPMU)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星「ひとみ」に搭載された超高精度の観測センサー技術を活用し、がんのもとになる「がん幹細胞」の体内分布を高精度で追跡する研究を本格化させる。2020年ごろまでに検出器を試作し、マウスなどを使った実証試験を始める。
 がん幹細胞は抵抗力が強く、手術や抗がん剤、放射線治療などでがん細胞を全滅させても生き残り、増殖して再発や転移の原因になるとされる。完全に治すには、がん幹細胞が体内のどこに、どれだけあるかを精密に検出できる方法が必要だ。

 

IPMUとJAXAは昨年、宇宙科学と医学の連携研究拠点を設立。今年4月からは慶応大医学部や東大薬学部などの研究者を招き、研究開発体制を本格化させる。
 研究チームは、がん幹細胞だけに結び付き目印になる放射性同位元素と、宇宙用の超高性能センサーを利用して体内分布を追跡できる装置の開発に着手。脳腫瘍など従来の陽電子放射断層撮影(PET)では追跡が難しい部分も、0.1ミリ以下の高精度で3次元的な体内分布が分かるという。
 研究チームの佐谷秀行慶応大病院副院長は「脳腫瘍の場合、PETで見つからなくても再発することがあった。この装置なら検出が可能になる」と期待している。(2018/03/31-05:31)

 

JIJI.COM

暗黒物質ない銀河、6500万光年先で「ありえない」発見

【3月29日 AFP】宇宙の4分の1を構成するとされ、目に見えず解明もほとんど進んでいない「暗黒物質」のない銀河の存在が28日、天文学者らによって初めて明らかにされた。

 英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された論文は、今回の発見によって、銀河の形成方法に関するさまざまな仮説の見直し、あるいは大幅な修正が必要となる可能性があると指摘している。

 論文の共同執筆者であるカナダ・トロント大学(University of Toronto)の天文学者ロベルト・アブラハム(Roberto Abraham)氏はAFPの電話取材に応じ、「非常に奇妙」と述べ、「この大きさの銀河なら、通常の物質の30倍の暗黒物質があるはずだが、全くなかった」「こんなことはありえない」と驚きの声を上げた。

 地球から約6500万光年離れた「NGC1052-DF2」、略して「DF2」銀河は、太陽系を含む天の川銀河(銀河系、Milky Way)とほぼ同じ大きさだが、恒星の数は1000分の1~100分の1しかないという。

 暗黒物質の存在は、暗黒物質の引力の影響を受ける天体の動きから推察される。

 論文の共同執筆者である独マックス・プランク天文学研究所(Max Planck Institute for Astronomy)のアリソン・メリット(Allison Merritt)氏は、「(暗黒物質は)すべての銀河に不可欠で、銀河をつなぎとめる接着剤、銀河が形成される際の足場と考えられてきた」と話す。

 米エール大学(Yale University)のピーター・ファン・ドクム(Pieter van Dokkum)氏が主導した研究チームは、米ハワイ州にあるW・M・ケック天文台(W. M. Keck Observatory)の大型望遠鏡を使って、「DF2」銀河内の約10万個の恒星で構成されるいくつかの星団の動きを追跡した。

 その結果、これらの星団は銀河と同じ速度で移動しており、星団自体が宇宙を移動していることが判明した。もし暗黒物質があれば、星団はより速くまたは遅く移動するはずだ。

 暗黒物質がまったく存在しない銀河というのは難問であり、天文学者らを悩ませている。

 ドクム氏は、「これは、銀河の仕組みに関するわれわれの標準的な考えに異を唱えている」と述べ、銀河ほどの大きさのものが暗黒物質なしでどのようにまとまっているのかを解明するのは難しいが、そもそもどう形成されたかを理解するのはなおさら困難だと指摘している。

 

AFP

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