アミロイド線維のフェムト秒コヒーレント回折〜XFEL単分子構造解析

XFEL光源の登場で、アルツハイマー病およびパーキンソン病のような疾患の特徴である、大型の糸状生体分子のクラスであるアミロイドの構造研究が可能となった。 この分野で世界的な権威であるヘンリー・チャップマンが率いる国際研究チームは、強力なX線レーザーを使用してさまざまなアミロイドサンプルの構造を調べた(Seuring et al., Nature Comm. 9: 1836, 2018)。

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大飯4号再稼働、福井で4原発運転

関西電力は5月9日午後5時、福井県おおい町の大飯原発4号機(加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)を再稼働させた。大飯4号機の原子炉が稼働するのは2013年9月以来、約4年8カ月ぶり。県内では福井県高浜町の高浜3、4号機と大飯3号機は営業運転を行っており11年11月以来、6年半ぶりに4基が運転状態となった。順調にいけば、10日午前3時ごろに炉内で核分裂反応が連続する「臨界」に達し、11日午後5時ごろに発電・送電を始める。14日ごろにフル稼働し、6月上旬に営業運転に移行する予定。

 新規制基準に適合した県内7基のうち、40年超運転を目指して安全対策工事を行っている美浜3号機、高浜1、2号機の3基を除いて、すべてが稼働した。4基合わせてのフル稼働時の発電量は410万キロワットとなる。

 関電によると、中央制御室での起動操作には大飯発電所の吉田裕彦所長のほか、原子力規制庁の検査官、県原子力安全対策課、おおい町の職員らが立ち会った。午後5時に、運転員が安全制御盤の計器を確認した上で、起動レバーを操作し制御棒を段階的に抜いていった。

 

福井新聞

グルコースと脂質代謝調節の関係を利用して癌細胞代謝を抑制

中国のアルバートアインシュタイン医科大学と上海交通大学医学部の研究チームは、癌細胞が迅速に増殖するのに必要な物質をつくる酵素を発見しました。この酵素を阻害することで癌細胞の成長を遅くして、より効果的な治療につながる可能性がある(Zhao et al., J. of Boilog. Chem. online Mar. 7, 2018)。

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NSLSIIの放射光オペランド実験のポテンシャル〜Li-Sバッテリーの研究

放射光オペランド実験については記事を書いているが、この論文は数多いその手の仕事の中でも「お手本」のように、見事に放射光の威力を証明するものの一つと言えるだろう。ここでの実験はもちろんLiイオンバッテリーで、舞台となるのはブルックヘブン国立研究所の放射光NSLSIIである。

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レーザー加速器による近未来のX線光源〜SOLEILが弱点を克服

これまで何度か取り上げてきたレーザープラズマ加速器の検証実験が相次ぐとともに新しい原理も加わって、かつての放射光の開発が加速した時代を彷彿とさせる。レーザープラズマの理解も大強度レーザーの進展とともに急速に進み、遠い宇宙の物理だと思われてきた物質とプラズマの相互作用が加速器の原理として一般化する兆しさえ見えてきた(加速器新技術によるコンパクトX線光源〜その1: レーザー・ウエークフイールド)。

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γ線望遠鏡用新型カメラシステム試作機が完成

地球上に降り注ぐγ線の望遠鏡用に高速カメラシステムがウイスコンシン大学で開発された。チェレンコフ発光望遠鏡アレイ(CTA)の試作機はアリゾナ州に設置され、γ線が大気中の分子と衝突して生じるチェレンコフ発光を観測する。

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ESRによる広島原爆犠牲者の蓄積放射線線量

広島と長崎の原子爆弾投下は、民間の標的に対する(無差別の)核兵器使用の最初で、現時点では過去唯一の使用であった。今でこそ大量殺戮兵器として核兵器拡散は初期段階からマークされ、拡散が防げているが北朝鮮はすでに10個以上の核兵器を所有、中東(イラン)への拡散の懸念もある。

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超薄自由流体シートの発生法と応用

これまで生体のin-vivo観察の問題点は水分子の光子吸収が大きいため、細胞内の生理活性を保った「生きたままの」状態が難しいことであった。特に赤外光や軟X線の場合、細胞損傷が起きる。SLAC国立研究所のLCLS研究チームは、自由流体(水溶液)を従来より厚みが1/100のシートにしてX線照射によっても吸収が少なく、in-vivo環境で観察できる手法を考案した(Koralek et al., Nature Comm. 9:1353, 2018)。

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プレスリリース「SuperKEKB加速器で電子・陽電子の初衝突を観測-Belle II 測定器による実験がスタート-」

SuperKEKB加速器による電子・陽電子の初衝突 (ファースト・コリジョン) が4月25日夜に確認され、Belle II 実験グループのイベントディスプレイにも翌26日未明、衝突で出来た多数の粒子が飛び散るハドロン事象などが観測されました。3月19日にPhase2運転がスタートしてから1月余り、ビームの絞り込みなどの調整を繰り返し、ようやく初衝突までこぎつけた関係者からは、「困難な課題への対処を一つずつ積み重ねてきた結果」「初衝突が確認できてホッとした」「これからが本当の始まり」など喜びの声が上がっています。

SuperKEKB加速器は、小林誠・益川敏英両博士のノーベル物理学賞受賞に結びつく成果を残したKEKB加速器 (1999年から2010年まで運転) を大幅に改良したものです。衝突点に設置された新生Belle II 測定器の中心部で、電子と陽電子を衝突させ、対生成されるB中間子・反B中間子、D中間子・反D中間子、τ+・τなどの崩壊を、KEKB/Belle時代の50倍 (B中間子対500億事象に相当) も生み出し、その様子を詳しく分析することを計画しています。

SuperKEKB加速器は2016年2月から約5ヶ月間、衝突なしでビームを調整し、Belle II 測定器を導入可能な環境に整えるためのフェーズ1運転を行った後、2017年春にはBelle II 測定器を衝突点にロールイン。秋から冬にかけて、ビーム衝突点用超伝導電磁石 (QCS) を両側から挿入して合体させるとともに、陽電子ビームの広がりを小さくするためのダンピングリングの立ち上げ調整などを行い、今年3月19日からフェーズ2運転をスタートさせました。その後、3月21日に電子リング、3月31日に陽電子リングへのビーム蓄積 (定常的にビームがメインリングを周回する状態) を達成し、両方のビームを安定させながら衝突点で絞り込み、電子ビームと陽電子ビームのタイミングと軸を合わせる調整を、3週間以上かけて慎重に進めて来ました。

 

素核研

室温で動作するCsPbBr3高エネルギー分解能γ線検出器

ノースウエスタン大学とアルゴンヌ国立研究所の研究チームは核反応観測用の次世代γ線検出器に低コストの材料を開発している。特に様々な核種のバックグランドに埋没した微弱なγ線を分離して核種を特定する検出器に使える決勝材料を探索した。

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