シングルショットフェムト秒の時間分解イメージング

レーザー技術の飛躍的な発展で時間スケールがフェムト秒オーダーになったが、これは同時に検出器側でも従来の限界を超えた超高時間分解能が要求されることを意味している。短パルスレーザーは、非常に短時間で可視化することができないフェムト秒の範囲(10-15秒)の超短パルスを生成する。

 

世界最高速時間分解システムT-CUP

Caltecの研究チームは、この時間領域の鮮明なイメージング技術を開発した。毎秒10兆(1013)フレームをキャプチャできる世界最速のT-CUPと呼ばれる超高時間分解能計測システムを開発した。この新しい超高速カメラは文字通り、現象を見る時間を凍結させることがでる(Liang et al., Nature Light Sci. & Appl. 7:42, 2018)。

 

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Credit: Nature Light Sci. & Appl.

 

近年、非線形光学技術と画像技術の技術革新の接点は、生物学や物理学におけるダイナミック現象の微視的分析のための新しい手法を切り開いた。しかし、これらの方法の潜在能力を生かすには、単一の露出で非常に短い時間分解能でリアルタイムに画像を記録する方法が必要になる。

現在のイメージング技術を使用すると、超短レーザーパルスで行われた測定は何回も繰り返さなければならず、これは不活性サンプルの種類によっては適切だが、他のより寿命の短いサンプルでは測定不可能である。例えば、レーザーで加工したガラスは、単一のレーザーパルスのみで完了するため、、イメージング技術はリアルタイムでプロセス全体をキャプチャできる必要がある。

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Credit: Caltec

 

毎秒1,000億フレームの圧縮された超高速写真撮影(Compressed ultrafast photography, CUP)(下図)はフェムト秒レーザーの計測系の仕様に近づいたが、完全ではなかった。このために、新しいT-CUPシステムは、断層撮影などのアプリケーションで使用されるデータ収集タイプを組み込んだフェムト秒ストリークカメラをさらに改良した。

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Credit: Nature Light Sci. & Appl.

 

フェムト秒ストリークカメラのみでは画質が制限される。研究チームはこれを改善するために、静止画像を取得する別のカメラを追加した。このシステムではフェムト秒ストリークカメラで取得した画像と組み合わせて、ラドン変換を使用して1秒あたり10兆フレームを記録しながら高品質の画像を取得できる。

 

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Credit: Nature Light Sci. & Appl.

 

リアルタイムのイメージングスピードの世界記録を樹立したT-CUPで、生物医学、材料科学、その他のアプリケーションに新しい世代の顕微鏡が可能になる。このカメラで圧倒的な高時間分解能で光と物質の相互作用を分析することが可能になった。

リアルタイムで単一のフェムト秒レーザーパルスのテンポラルフォーカシングによって、400フェムト秒の間隔で撮影された25フレームで記録され、光パルスの形状、強度、および傾斜角がリアルタイム計測された。

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