ペロブスカイト高感度X線検出器への期待

天体観察することから医用イメージングに至るまで、多岐にわたる応用で重要な役割を果たしている高感度X線検出器は進化を続けている。

 

X線検出器の形状と機能は多種多様である。例えば、シンチレータは、X線光子の高エネルギーを肉眼で見える光に変換することによってX線を検出する。この検出法は、確立された光検出器を使用して検出可能な電子信号を生成する。

しかし大型で複雑な回路が必要でイメージングには大きな制限となる。半導体検出器は、X線光子を直接吸収して電荷に変換し、これを集めてデジタル信号を生成する。後者は構造が単純であるため、高分解能イメージングも可能になった。

 

ペロブスカイトX線検出器

ルーヴァン・カトリック大学の研究チームは、化学式Cs2AgBiBr6を用いてハロゲン化ペロブスカイト半導体をベースとした高感度X線検出器を開発した。ペロブスカイトは、銀(Ag)およびビスマス(Bi)のような重元素で構成された場合、重い原子核をの吸収能力のために、直接X線変換に理想的で、優れた電荷形成および輸送特性を有する。

 

研究者たちは、高いX線感度と優れた構造安定性に、金属ハロゲン化ペロブスカイトCs2AgBiBr6を選んだ。材料を最適化し、動作温度を下げることによってX線感度を10倍に向上させることができた。最終的に市販の直接変換型X線検出器の感度より約500倍高い感度を示した(Steele et al., Adv. Mater. online Sep. 17, 2018)。

 

a SEM top view image of a Cs 2 AgBiBr 6 film prepared with a 75 C preheating step on

Credit: Adv. Mater.

この研究は、ペロブスカイト半導体をベースにした、新しく、安価で、製造が容易で、高感度のX線検出器の開発において大きな前進となると期待されている。

 

a Optical absorption spectra of Cs 2 AgBiBr 6 films prepared from DMSO on flat glass

Credit: Adv. Mater.

 

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