カオス圧縮イメージング技術(ChaoS)によるMRI高速化

クイーンズランド大学の研究チームは、MRIスキャン時間を短縮する新しいイメージング技術を開発した。この手法(ChaoS)によれば、MRIスキャニングプロセス速度が向上し、フルボディスキャンを4倍高速で完了できるようになる(Chandra et al., IEEE Transactions on Image Processing (2018) 。

 

研究チームによれば、70年代初めから様々なフラクタル(注1)が発見されているが、今まではMRIには適用できなかった。

(注1)異なるスケールでそれ自身を繰り返す終わりのないパターン。カオス・フラクタル理論はMRIイメージングなど脳画像研究に応用されている。マルチフラクタル解析やマルチスケールフラクタル・エントロピーを用いた脳活動マッピングはMRIの先端領域となっている。

 

技術的には、MRIマシンが必要な情報のみがキャプチャされるようなサンプリングパターンとなり、冗長なイメージングデータは取り込まない。具体的にはMRIスキャンでイメージ構築に必要な測定値を減らすために、パターンの反復性を利用する。下図(a)はアナログデータ取得、(b)はリニアスキャン、(c)がChaoSなどのカオス圧縮センシングによるデータ取得を示す。

 

2 Figure1 1

Credit: semanticscholar

 

この発見により、画像の品質を損なうことなく、より短時間でより多くの画像情報を得ることができるようになった。また、患者がCT測定時に受ける放射線効果リストが減少する。このセンシング方法(ChaoS)が、天文学、生物医学工学、コンピューターサイエンスなど、多くの科学分野に最終的に適用できる。

研究チームは、ChaoSを用いてMRI技術を向上させるプロジェクトに取り組む予定である

 

4 Figure2 1

Credit: semanticscholar

 

上図はカオス圧縮センシングをSWIFT(フーリエ変換イメージングスイープ)と組み合わせた脳スライス画像。(a)がオリジナル画像、(d)がSWIFTとカオス圧縮センシングの適用。

 

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