ウエアラブル生体センサ型放射線モニタ

パーデュー大学の研究チームは放射線作業従事者が安全な放射線利用を行う必需品である放射線モニタのウエアラブル化に成功した(Yoon et al, Advanced Biosystems online Aug. 06, 2018)。

 

放射線従事者の着用する従来の放射線センサーは、放射線線量をモニタするが、生物学的組織への影響を測定するものではない。研究チームは微生物集団の代謝活性を用いて、生物学的放射線被曝を検出するための新しいバイオハイブリッド放射線感知プラットフォームを開発した。

センサは、2つの電極間にパターン形成され、スマート材料として酵母細胞を有する紙基板に固定された、着用可能な使い捨てフィルム型デバイスである。このデバイスは、乾燥した状態で放射線に敏感であるが、放射線照射後に水で活性化することに生体への影響を読みだすことができる。

電離放射線に曝露されると、グルコース溶液を発酵させる酵母(S.cerevisiae)細胞は、非露出酵母よりも低い導電率を示す。この微生物に対する放射線損傷は、発酵培地の測定されたインピーダンスに正比例することを原理としている。下図に電離放射線で生成されたフリーラジカルによる生体効果をまとめた。

 

JPharmBioallSci 2010 2 3 189 68500 f3

Credit: jpbsonline

 

18×18mm2および0.57mmの厚さの酵母センサー(3.09 mgcm-2の面密度)は、Cs-137への曝露時に4.5%Ω/Ω0の感度を示す。検出可能な最小線量(分解能)は1mradである。

蛍光顕微鏡検査の結果は、放射線による細胞壁およびミトコンドリア内の膜の損傷から生体への放射線損傷効果を評価ができる。原発などの施設で働く従事者は一日の作業衣に取り付けらた生体センサーで、生体への影響を確認することができれば、フイルムバッジより安全な作業ができると期待されている。

 

ziaie badgesLO

Credit: researchgate

 

You have no rights to post comments

スポンサーサイト

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.