質量分析器が明らかにする文書偽造

グラスゴー大学の研究チームは、偽造された原稿を確定するための質量分析技術を開発した。ロバート・バーンズは影響力のあるスコットランドの詩人であり、彼の書いた詩が世界中の大晦日に伝統的に歌われている歌「Auld Ang Syne」となったことで、母国外で最もよく知られている。バーンズは1759年から1796年にかけて詩や歌などを紙に書いた後、写本となった。

 

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Credit: phys.org

 

ロバート・バーンズ(1759-1796)はスコットランドの代表的詩人で、作品を元にしたスコットランド民謡は世界中に広まった。日本の蛍の光はバーンズの作品を元にしている。バーンズは作品を書くのに、時代の特徴的な様々なインクを使った。 バーンズはとてもよく知られていたので、オリジナル原稿はのちに価値が上がった。他の人がオリジナルとして原稿を偽造して販売しようとした。研究チームは、質量分析技術と深い学習ネットワークソフトに基づいた偽造検出技術を開発した(Newton et al., Scientific Reports, 10944, 2018)。

この技術は、非常に少量のメタノールおよび水溶媒(2μL)を、インクが存在する原稿の部分に噴霧する。次に、溶媒およびインクサンプルを原稿から吸い取り、マイクロリアクタを使用して、ナノリットルサンプルを質量分析計で分析する。質量分析計からのデータは、バーンズが原稿を書いていた時期に使用されたインク中の成分を識別するために学習ネットワークに送られ、偽造かどうかが決定される。

 

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研究チームは、本物のものとして知られている3つの作品とスミスの9つの作品にそのシステムを適用した結果、16の違いを発見しスミスのものが偽造であることがわかった。

 この仕事で使われた質量分析装置は市販のものであるが、希釈しても高感度にインクを特定することができた。一方、インクの蛍光X線分析も同様に高感度にインクの分析が可能である。分析技術の進歩により贋作や偽造文書が簡単にみやぶれるようになった。

 

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