MHz帯域高速光電子分光

高速光電子分光法ではレーザーを使用して、高エネルギーの光子を固体表面(ここでは電子回路)に照射し光電子を電子検出器で観測する。フラウンホーファー研究所の研究チームは、MHz帯域で動作する新しい電子分光システムを開発した。

パルスレーザビームを表面に照射し、放出されたものを検出後に繰り返し照射を行う。通常のレーザーはキロヘルツの帯域で動作する。フラウンホーファー研究所の研究チームは、世界初の18MHz光電子分光器を開発した。

これは、従来の分光系に比べて数千倍強いパルスが表面に当たることになる。これは測定時間に劇的な影響を与え、5時間かかっていたのが現在は10秒で完了でき流ようになった。下の写真は高出力パルスを得る増幅部最終段。

 

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Credit: osapublishing

 

レーザーパルスの増幅と短縮

高速計測系は超高速レーザーシステム、共鳴増幅器、および電子分光器で構成される。研究者は位相安定性に優れたチタンサファイアレーザーを使用する。プリ・アンプとアンプによって、レーザー・ビームは300μWから110Wに増加(100万倍に相当)する。

さらにパルスの周波数成分をもう一度一緒に戻す(位相を合わせて周波数を結合)と、パルスの持続時間(巾)が短くなる。この方法自身は新しいものではないが、ここまでパルスエネルギーを圧縮することはできなかった。

レーザ光のパルス持続時間は非常に短いがそのままでは、その光子エネルギーは光電子を放出するには十分ではないために、光子エネルギーを増加させ、共鳴器内で再びレーザビームのパルス巾を短くする。

 

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ミラーは共振器の内部で数百回レーザ光を往復させ、往復するたびに、新たなレーザパルスが重ね合わされる。この光は共振器内に溜まって、強力な強度に達し、ガス噴射で高エネルギーのアト秒後のXUVパルスがレーザービームの何倍もの周波数で生成される。

研究チームは高エネルギーのアト秒後のXUVパルスを共振器から戻す際に、高出力に耐えるだけでなく、センターに極小の穴がある特別なミラーを開発して絞られた高調波光束が、ミラーの中心の穴を通って、試料を照射するようにした。

 

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