高速・高感度グラフェンボロメーターのが開発される

ボロメータの原理は放射エネルギー吸収の加熱による熱的計測技術の一つで、多くの応用がある。しかし、これまでのボロメーターは帯域幅が限られており、超低温で動作させるなど実用上の制限が多かった。MITの研究チームは、室温で計測できる超高速かつ高感度の新形ボロメーターを開発した(Efetov et al., Nature Nanotechnology online June 11, 2018)。

 

キーポイントは、低次元材料(グラフェン)を用いることで、新しいシステムは、従来のボロメータよりも高感度で高帯域幅のオーダーを合せ持つことが特徴である。また新型ボロメーターは同時に超高速でもあり、ピコ秒単位で計測出来る。

 

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Credit: Nature Nanotechnology

 

極低温まで冷却しなければならないこれまでの装置とは異なり、新しいシステムはあらゆる温度でも動作する。新しいボロメーターは、対象となる電磁波が可視光、電波、マイクロ波にかかわらず、入射電磁波の光子総エネルギーを測定する。

このデバイスは従来のボロメーターとはまったく異なり、金属を使用して放射線を吸収し、温度上昇を測定する代わりに、グラフェンを移動する電子を検出器として利用する。グラフェンは、放射線の吸収を増幅するフォトニックナノキャビティに結合されている。

 

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Credit: Nature Nanotechnology

 

加熱された物体は単純に熱容量が非常に小さい電子ガスで、吸収された光子による小さなエネルギー入力でも大きな温度変動を引き起こす。グラフェンボロメーターは熱イメージング、観測天文学、量子情報、量子センシングなどの幅広い応用分野で活躍が期待されている。

 

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