トポロジカル絶縁体レーザーが実証される

テクニオン・イスラエル工科大学を中心とする国際研究チームは高効率のコヒーレント半導体レーザシステム、トポロジカル絶縁体レーザーを開発した(Bandres et al., Science online Feb. 01, 2018)。

 

トポロジカル絶縁体は、最新の有望な固体物理学の分野を築きつつある新材料で、バルクと表面の物性が大きく異なる。バルクは絶縁体であるが表面は欠陥や構造の乱れに影響されない(エネルギー損失のない)デイラック電流が観測される。電子状態や物性について多くの研究が行われてきた。フォトニクス(レーザー)への応用も活発化している。

テクニオン・イスラエル工科大学の研究チームは数年前にトポロジカル絶縁体をフォトニクスに応用する研究を提案し、トポロジカル絶縁体では光が欠陥や散乱の影響を受けない2次元アレイ導波路の実証に成功している。

 

研究チームはさらにフォトニック・トポロジカル絶縁体を利用した新しいタイプの高コヒレンス・高出力レーザーを開発した。このレーザーはマイクロリング共振器の特別なアレイが特徴で、レーザー・アレイのエッジに沿って一方向に伝播し、欠陥やエッジの形状に影響を受けまない。レージングが確認され、高効率のシングルモードレーザであることがわかった。

今回製造されたレーザーアレイは、磁場またはエキゾチックな光磁気材料を必要とせずに、標準的な半導体材料で製造が可能である。研究チームはトポロジカル絶縁体レーザが理論的に可能で、実証可能であることを示したが、これを用いて高効率のレーザを製造できる。することを実証した。将来的にはセンサ、アンテナおよび他の光デバイスと一体化した新しい位相制御フォトニックデバイスが期待されている。最近、シリコンで光が表面を散乱せずに伝わる新しいフォトニック結晶を作る試みもあり、トポロジカル絶縁体のデバイス応用はレーザー、フォトニクス分野で急速に発展すると期待される。

 

F3.large copy copy

Credit: Science

 

上図のA、Eはアレイエッジの選択的ポンピング(B、F)に示されるエッジ固有のスペクトル成分を示している。D、Hはそれぞれトポリジカル絶縁体的でない通常領域アレイとトポロジカル格子のレージング輸送を示したもの。トポロジカルモードはアレイ周囲を周回して出力ポートに達するがそうでない格子のレージングは定在して出力されない。

You have no rights to post comments

スポンサーサイト

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.