ALSがコヒレントビームラインCOSMICで狙う軟X線サイエンスの飛躍

今回は軟X線(定義はエネルギー範囲を少々拡大していわゆるTender X-ray領域)の最先端のビームラインで何が変わるのか、について書いてみたい。筆者の経験ではTender X-rayの重要性を主張するのはALSの研究者が多いように思う。最近では2-7keVの定義はやや古くなり、どんどん拡張されて2-10kevや2-11keV、あるいは2-14keVにまで拡大した。

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CO2をエネルギーに変換する研究が進展〜NSLSII放射光の単一原子触媒研究で

貴金属を光触媒して太陽光を用いた水分解で水素を製造したり、空気中のCO2を固定してカーボンニュートラル燃料を製造する人工光合成は、2050年までに予想されるエネルギー危機(注1)に対応するための重要なキーテクノロジーとなる。これまで光触媒反応の触媒に貴金属を必要とするため、採算性が実用化のボトルネックであった。

(注1)2050年の世界のエネルギー需要は現在の2倍となる。

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反陽子を持ち運べる時代

映画「天使と悪魔」を見た人はCERN(LHC)で作り出した反物質をコンテナに入れて持ち運ぶシーンを覚えているだろう。実際にそのような実験が行われることになった。CERNのPUMA(antiproton Unstable Matter Annihilation)と呼ばれるプロジェクトは10億個の反陽子を捕獲して容器に詰めて輸送可能とし、ISOLDEと呼ぶ実験に提供する。

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相対論的電子と大強度レーザーの衝突実験で量子的放射が検証される

荷電粒子が電場の中で急に減速されたり、進路を曲げられたりした際に発生する電磁波の放射はX線発生装置から放射光源まで幅広い発生装置の現象である。電磁波の放射はローレンツ力の式に補正項を加えることで古典的に記述することができる。

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2Dカルコゲナイドでトリオン検証に成功したMAESTRO

単原子層の作る2D面の特異な物性を解明を目指して、ALS放射光MAESTRO実験で2Dカルコゲナイド(WS2)の電子状態が詳しく調べられた。MAESTROとはMicroscopic and Electronic Structure Observatoryの略で、ARPES計測系を中心としたALSのビームラインに設置されている。MAESTROとは交響楽団の指揮者のことであり。このビームラインでは複数の楽器に見立てた計測系を組み合わせて得られる、多角的な情報をシンフォニーに例えたのだろう。

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LHCがオデロンの検証に成功か

TOTEMコラボレーション(国際共同研究チーム)はパワーアップ後に13TeVというエネルギーフロンテイアをさらに切り開いたLHCはオデロン(Odderon)と呼ばれる新しい準粒子の検証に取り組んでいる。

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オペランド計測で明らかになったCO2還元のメカニズム

地球の環境保護の観点からみて、理想的なエネルギー源となる燃料電池の課題は水素インフラ(水素製造と輸送)整備とされている。一方、水素がインフラが整えば、CO2を還元して化学製品の原料や燃料に転換する水素の第2の使い道がある。再生可能エネルギーを水素に転換すれば電力もCO2削減も同時に可能になる。

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ポストLHCを目指す加速器たち〜これから何を狙うか、何をすべきか

ハドロンコライダーLHCは世界最大の加速器である。世界最高の先端技術を集めた加速器が欧州にあり、国境を越えて粒子が飛び交う加速器は、いわば欧州統一を目指すEUの象徴であり、科学技術の求心力として働いている。日本の研究所の常識をはるかに越える規模で、LHCの広報・教育が徹底している。大人はもちろんLHCを知らない中高生はいないほどである。

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