NSLSIIの放射光オペランド実験のポテンシャル〜Li-Sバッテリーの研究

放射光オペランド実験については記事を書いているが、この論文は数多いその手の仕事の中でも「お手本」のように、見事に放射光の威力を証明するものの一つと言えるだろう。ここでの実験はもちろんLiイオンバッテリーで、舞台となるのはブルックヘブン国立研究所の放射光NSLSIIである。

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レーザー加速器による近未来のX線光源〜SOLEILが弱点を克服

これまで何度か取り上げてきたレーザープラズマ加速器の検証実験が相次ぐとともに新しい原理も加わって、かつての放射光の開発が加速した時代を彷彿とさせる。レーザープラズマの理解も大強度レーザーの進展とともに急速に進み、遠い宇宙の物理だと思われてきた物質とプラズマの相互作用が加速器の原理として一般化する兆しさえ見えてきた(加速器新技術によるコンパクトX線光源〜その1: レーザー・ウエークフイールド)。

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超薄自由流体シートの発生法と応用

これまで生体のin-vivo観察の問題点は水分子の光子吸収が大きいため、細胞内の生理活性を保った「生きたままの」状態が難しいことであった。特に赤外光や軟X線の場合、細胞損傷が起きる。SLAC国立研究所のLCLS研究チームは、自由流体(水溶液)を従来より厚みが1/100のシートにしてX線照射によっても吸収が少なく、in-vivo環境で観察できる手法を考案した(Koralek et al., Nature Comm. 9:1353, 2018)。

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欧州が圧倒する大強度レーザー科学の背景〜米国の復権はあるか

ここで紹介する話はレーザー科学(研究開発)に関する格差についてであるが、筆者はレーザー科学だけではなく、放射光を含む加速器一般についても成り立つかもしれない危機感を持っている。実際に第3、第4世代の放射光施設の多くが、欧州に集中している。大強度レーザーに代表される大型研究設備が欧州に偏っている現状を紹介しその理由を探って見たい。

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プラズマによる大強度γ線パルス生成の新原理

高エネルギー電磁放射(γ線)の高輝度光源は、基礎研究、産業および医学において幅広い応用がある。例えば小型で高輝度のγ光源は非破壊分析で必要性が高い。そのため20MeV以下のエネルギーを有する低エネルギー高輝度ガンマ線パルスを生成する光源開発が活発化している。

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超集積植物の研究に威力を発揮〜オーストラリア放射光XFMビームライン

世界中で重金属の環境濃度が高まっている。環境中に放出された重金属はセイヨウカラシナなどの超集積植物中に蓄積され、高濃度の汚染源が形成される。特に最近では放射性核種が環境中に放出され特定の動植物に蓄積されることが話題となったことは」記憶に新しい。植物中に取り込まれた重金属の挙動を調べるためには、X線分析が有効だが異なる手法を複合すれば情報量や精度が大幅に向上できる。

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分割型コンパクトテラヘルツ加速器(STEAM)による超短電子パルス発生

DESYのCFEL研究グループは加速、圧縮、集束、診断の機能を持つ分割型多機能電子加速器(STEAM)の開発に成功した(Zhang et al., Nature Photonics online Apr. 02, 2018)。この加速器は共通の赤外レーザーパルスを分割し、超短電子バンチを形成して加速に用いることで、極めて高いタイミング精度を有している。

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LHCが4年目となる13TeV運転を開始

加速器のライフサイクルは一般に考えられているよりはるかに長い。ひとつつには建設当初の性能をアップグレードして、多くはエネルギー上限かルミノシテイの向上でさらに成果を上げるためである。たとえ当初の目論見どおりの成果を挙げることができなくても、第2、第3の道を歩む中で成果が生まれることは珍しくない。

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