結晶窒素の高圧下構造解析で明らかになったι-N2相

エジンバラ大学の研究チームは、高圧下の結晶窒素の構造を明らかにした。研究チームは高圧ダイヤモンドアンビルを使用して、地球の50万気圧の圧力下で窒素を約500℃まで加熱しX線回折パターンを測定し構造解析を行った(Turnbull et al., Nature Comm. 9:4717, 2018)。

 

ι-N2として知られている結晶相は 15年前に発見されたが、その構造は未決定であった(下図)。

 

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Credit: Nature Comm.

 

研究チームは並行してDFT計算を行い、この構造(下図)の安定性を調べ、極めて安定であることを確認した。放射光施設では高圧下の構造研究に力を入れているところが多い。日本のPFのMAX80、MAX90が先鞭をつけたが、その後SPring-8やESRFは高圧下の実験設備が充実した専用ビームラインがつくられ成果を上げている。容積のとれるキュービックアンビルは物性研で開発されたものを原型としている。

この研究では極限環境専用のPETRAIIIのP02.2ビームラインとESRFのID15Bビームラインのイメージングプレートが使用された。ビームサイズはそれぞれ1x10および4x4μmであった。

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Credit: Nature Comm.

 

下図にPETRAIIIP02.2極限環境ビームラインの光学系を模式的に示した。ダイアモンドアンビルによる高圧発生やレーザー加熱による高温環境下でX線回折実験が行える。

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Credit: PETRRAIIIP02.2

ESRFID16Bはアップグレード後にできた新しい高圧下X線回折専用ビームラインで、下の写真のダイアモンドアンビルで1Mbar領域の高圧下の単結晶解析が可能である。

 

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