福島第一の廃炉作業に関心を示すロスアトム

NHK Worldは11月25日、東電の敷設した止水壁が傾いたことを報道した。東電の職員が池面から30mまで打ち込まれた止水壁が海側に20cmほど傾いたことを発見した。

 

56568190c46188711f8b45d1

 

Photo: RT

この傾きは地下水の圧力によるもので、止水の結果地下水面が上昇したためとされるが、そのほかにも壁の舗装に1cm程度の割れ目が生じるなど、問題が起きているため、壁を鋼材で補強することになった。止水壁は10月に完成したばかり。

 

article-2640811-1E41B06300000578-621 634x468

Source:Mailonline

廃炉に向けた東電の懸命な作業にもかかわらず、海外の専門家には作業行程が不透明で危ういものに映るようだ。原子力規制員会も上記の問題のほかに2016年春に完成予定の凍土壁により周辺の海底が沈み込む恐れがあると指摘した。これに対して東電の説明では沈下は最大でも16mm程度で、影響は少ないとしている。

さらに原子力規制員会は原子炉建物内部の放射線レベルの測定法についても未解決な部分があることも問題にしている。凍土壁についても東電のアドバイザーである米国原子力規制委員会のメンバーであったDale Klein氏は凍土壁は地下水の止水の最適な工法とは考え難いとの意見である。

 

原子炉地下に流れ込む膨大な地下水を食い止める作業の問題のほか、限界に達している汚染水の貯蔵、廃炉に向けての工事の遅れが目立つが、外国の原子力企業の中には廃炉を請け負うものもある。

世界のウラン鉱山の過半数を手中に収め、中東に原子炉を売り込むロシアの国営企業、ロスアトムは福島第一の廃炉作業を全面的に引き受ける用意があることを打診してきた。

 

2015年3月現在、600,000トンに及ぶ汚染水を貯蔵し、除染に40年を要するとみられる現場に、ロシア国営企業が注目している。ロスアトムはドイツのNukem Technologiesとともに、日本が廃炉を予定するすべての原発の作業を請け負う準備がある、としている。ドイツにおける廃炉は急ピッチで進められており、KahlとPhilippsburgの原発は廃炉作業が終了し、すでに緑地になっている。Nukem Technologiesの廃炉技術は実証されており、東電も学ぶべきところがあるかもしれない。

東電の作業工程の不透明さと作業の遅れは外国企業には救いの手を差し伸べたいレベルに映るらしい。作業工程の決定には都合の良いアドバイザーを雇うのではなく作業をオープンにして、国際コンペをするべきだったのかもしれない。少なくとも別の方式があるなら提案させてみてはどうか。Klein氏の主張では東電は現在の基準で40年後までの工程を想定しているが、それまでに可能になる工法や技術もあるので、工程の短縮が可能だとしている。前広に最新技術を取り入れた大胆な工法で作業短縮をはかる姿勢が希薄なことが問題ではないだろうか。

 

 

 

 

You have no rights to post comments

hitachihightec

hitachihightec science

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.