増え続ける核廃棄物〜オンカロに続く民間処理事業者

オンカロ核廃棄物地下貯蔵施設が稼動を開始しても、先進国が貯蔵し続ける核廃棄物は増大する一方である。7カ国の原子力発電所の廃棄物貯蔵施設を分析した結果、飽和状態に近い施設もあり管理が徹底されていない場所もあることがわかった。

 

原子力の民間利用の開始後65年以上経っても、放射性廃棄物を管理する解決策を見出せていない。オンカロのように核廃棄物を地中深く長期貯蔵することでも安全性が保証されたわけではなく、キャパシテイが圧倒的に不足している。つまり問題が解決されたわけではない。

 

25万トンの核廃棄物

現在、約14カ国に約25万トンの高放射性使用済み燃料が貯蔵されているが、問題はこの使用済み核燃料の大部分は、原子炉建物の「冷却プール」に残っている。常に冷却される必要があるにも関わらず、中にはバックアップ電源がない施設もある。

専門家のパネルによって編集されたグリーンピースの報告書は、米国(約100基)に次いで2番目に多い原子炉(58基)を有するフランスの大量廃棄物の管理問題を指摘した。フランスの原子力監督機関は、ノルマンディーのラ・ハーグ地区の巨大冷却プールについて懸念を表明した。米国では、数十年に及ぶ計画に数十億ドルを投入したユッカマウンテン地下施設は、オバマ政権によって2010年に廃止された。

一方、米国では使用済み燃料の約70%が脆弱な冷却プールに残っている。原子炉だけでなく2011年時点で、ウラン工場の核廃棄物は20億トン以上と推定されている。米国、フランスの他に、ベルギー、日本、スウェーデン、フィンランド、英国の核廃棄物の貯蔵量が増え続けている。

 

長期地下保存でも最終解決策にならない

オンカロに習って他の地域でも安定な地下貯蔵庫の建設を試みるかもしれないが、地下貯蔵施設が安全な低レベルになるまで核廃棄物を維持管理を徹底できる保証はない。地殻変動や政変、自然災害などで核廃棄物の閉じ込めができなくなるリスクが残る。結局、使用済み核燃料の廃棄を先送りにしてきたことが、認識される結果となった。

フインランドは世界に先駆けて、10万年間にわたって民間が核廃棄物長期保存を行う許可を与えた。ユッカの保存施設が廃止された現在、稼働中の地下貯蔵庫はフインランドのオンカロとスエーデンの2箇所のみで、新たな施設(下の写真)を合わせても全貯蔵量は世界に分散する核廃棄物量に比べれば圧倒的に少ない。

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Photo illustration: Posiva Oy

 

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