Li金属バッテリーを長寿命化する新しい方法

Li金属バッテリーは、リチウムをアノードとして有する充電式電池の一種である。多くの異なるカソード材料の中で、リチウム金属は最も低い駆動電圧を有し、従来のグラファイトアノードより約10倍の容量を誇っているため、EVや大型蓄電システムの次世代カソード材料として注目されている。

 

Li金属アノードは、高エネルギー密度電池にとって理想的な候補であるが、商用電池でのアノードとしての使用は、より多くの開発が必要である。例えば、リチウム金属は、電池の連続的な充電/放電プロセス中に樹枝状構造に成長する傾向があり、その結果、性能が低下する。リチウム金属表面層上のこの樹枝状構造が電池セパレータを突き抜けることにより内部短絡を引き起こすからである。

シンガポール(UNIST)の研究チームは、次世代二次電池として有望なLi金属バッテリーの性能を大幅に向上させる研究で、充放電サイクルのオペランド観察で高性能化の方法をみいだした(Tang et al., Adv. Mater. Online Jul. 05, 2018)。

 

この研究では、研究チームは、リチウム箔をリチウムシリサイド(LixSi)層で被覆することによって樹枝状成長を抑制した。結果は、速度能力およびサイクル安定性に関して優れた電気化学的性能を示した(下図)。

 

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Credot: Adv. Mater.

 

LixSiで改質されたリチウム電極上のリチウムの電気化学的析出をその場光学顕微鏡で観察した。裸のリチウム電極と比較して、LixSiで改質されたリチウムアノード表面では均一なリチウム溶解/堆積が観察された(下図は模式図)。

 

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Credot: Adv. Mater.

 

オペランド観察技術の発展でバッテリー内の化学反応が詳細に研究され、問題解決が進んでいる。将来は再生可能エネルギーがバッテリーや水素などの化学結合に貯蔵されて、必要に応じて送電されることになる。そのような時代には災害で停電になることもないし、ベース電源という言葉が意味を失う。

 

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