電気化学に革新をもたらすナノポーラス金属の階層的3Dプリント

ナノポーラス金属は、表面積が大きく、電気伝導度が高いため、化学反応のための優れた触媒であり、電気化学反応炉、センサー、アクチュエータなどの用途に適している。

 

3Dプリントを使用することで、用途に応じた多様なナノポーラス構造を作ることができる。階層構造を作成することで、ナノ物質の広い表面積を最大限に活用することが可能になる。ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)とハーバード大学の研究チームは、ナノ多孔質金の階層的な3Dプリント技術(下図)を開発した(Zhu et al., Science Advances 4, eaas9459, 2018)。

 

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Credit: ldrd-annual.llnl

 

研究チームらは、金をナノスケールからナノスケールまでの異なるスケールでナノポーラス構造に加工し、階層構造が物質輸送を劇的に改善し、接触する液体と気体の反応速度を向上させることを見出した。3Dプリント技術が電気化学反応を起こす触媒の表面積を制御できる。

階層構造では、異なる反応の反応物や反応生成物の輸送チャンネルがつくれる。研究チームは金と銀の微粒子から作られたインクを準備して、3Dプリント後、炉に入れ、粒子を合体させて金−銀合金とした。次に銀を除去する脱合金プロセスで銀を取り除いた。

 

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Credit: Science Advances

 

この手法は、マグネシウム、ニッケル、銅などの他の合金材料にも容易に拡張できるため、触媒、バッテリー、スーパーキャパシターなどの分野でこれまでにない複雑な3次元金属構造を作成することが期待されている。

 

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Credit: Science Advances

 

上図に階層的3Dプリント技術による電気化学反応の触媒性能の向上が示されている。

 

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