日本学術会議 ILC日本誘致、慎重な回答へ 2018年11月14日 18:54 更新

文部科学省からILC=国際リニアコライダーの誘致について審議を依頼されていた日本学術会議は、14日、「回答案」を審議しました。回答は日本誘致に慎重な意見でまとめられる見通しです。

日本学術会議は、国内の科学全分野、およそ84万人の科学者をまとめ国の内外に代表する機関です。ILCの日本誘致に関して今年7月、文部科学省から審議を依頼された日本学術会議は、学術的意義とともに、予算確保の方策などの課題を指摘して精査してきました。

14日は回答案について審議し、ILC計画の学術的意義を認めながらも「8300億円とされる巨額な建設費の国際経費負担や建設に必要な人員確保の見通しが得られていない」「環境影響や安全性の問題の説明が不十分」として、誘致に慎重な回答になる方向です。

日本学術会議は、一週間後の今月21日に開催する会合で最終的な回答案をまとめ、幹事会に諮る予定です。その後、文科省に答申し、今度は政府が判断する段階に移ります。

 

IBC岩手放送

日立、米GEと小型原発「SMR」共同開発へ

 日立製作所が米ゼネラル・エレクトリック(GE)と共同で、新型の原子力発電所の開発に乗り出すことがわかった。次世代炉として米国などで開発が進む小型モジュール炉(SMR)と呼ばれるタイプで、2030年代の実用化を目指す。東京電力福島第一原発事故の後、停滞する国内の原発事業の活性化につながる可能性もある。

 日立の子会社とGEの子会社が、年内にもSMRの共同開発について覚書を交わす。日立とGEは戦後、原子力分野で協力関係を築いてきた。SMRでも連合を組む。日立は原子炉の小型化に向けた研究に長年取り組んでおり、GEとの提携ではまず、開発に必要な実験データの共有などを進める見通しだ。

 ただ、開発に成功しても、現時点では、日本国内の原発の新増設は難しい。このため、日立は国内工場で製造した新型原発を海外へ輸出することを想定している。

 SMRは世界でまだ商業運転された例はないが、建設費は、1兆円程度かかる従来の原発の10分の1程度に抑制できるとみられている。

 

YOMIURI ONLINE

調整間に合わず苦肉の策 火力や他電力融通にも限界

 電力会社が管内の電力需要に対して供給量が上回る場合にどう調整するかは、国が定めた「優先給電ルール」に基づいて決まっている。九州電力はこれまでも火力発電の稼働抑制や他の電力会社に余剰電力を融通して再生可能エネルギーの出力制御を回避してきたが、今回は調整が間に合わず限界に達し、苦肉の策として制御に踏み切った。

 電力の需給バランスを調整する方法は複数ある。ルールではまず、貯水池からの放水を止めて水力発電を停止させる。次に、日中の余剰電力を使って「揚水発電」を稼働させて高い位置にあるダムへと水をくみ上げ、発電を夜間に回す。

 3番目は発電容量が大きく、調整作業が比較的容易な火力発電。状況を見ながら、出力を最小限まで引き下げる。それでも供給量が上回るようなら他の地域への送電が図られる。さらにバイオマス発電の制御でも十分でない場合、太陽光や風力事業者への出力制御が実施される。

 

産経新聞

福島第一原発事故で新たな事実 事故直後の首都圏で高レベルの放射線量が計測されていた

東京電力福島第一原発事故から7年半。事故直後からアメリカ政府が日本各地の2万件を上回る地点で放射線量を計測したデータがある。調査報道を専門にするNPO「ニュースのタネ」は、このデータを入手して分析に着手。その結果、事故直後の首都圏で極めて高い放射線量が計測されていたことがわかった。(鈴木祐太、山崎秀夫、立岩陽一郎)

データは、アメリカ軍とアメリカ・エネルギー省が日本の各地で行った調査の結果を記載したもので、現在も一部はアメリカ政府のウエブサイトに掲載されている。

そのデータによると、アメリカ政府は、事故発生直後の2011年3月12日から5月11日までの2か月間にわたってのべ22000か所で放射線量の調査を行っている。その場所は福島県や宮城県、茨城県にとどまらず、東京都や神奈川県などの首都圏一帯を含む広い地域だった。

 

調査対象は、土壌や大気中の放射性物質に由来する地上での空間線量や放射能濃度の他、航空機を使った浮遊粉じんの放射能濃度や核種分析などだ。

今回「NPOニュースのタネ」が分析したのは、3月12日から4月1日までについてのガンマ線についての約1万か所の数値だ。

その結果、政府が、被ばくの許容量としている0.23マイクロシーベルト/時を超える数値を示した場所は、6698件にのぼった。何れも空間の線量だ。

この0.23マイクロシーベルト/時は、国際放射線防護委員会(ICRP)が推奨している一般人の許容被曝線量である年間1ミリシーベルトを時間あたりに換算したものだ。

驚かされるのは、こうした許容量を超えた地点に、東京の中心部である東京港区のアメリカ大使館や東京都福生市のアメリカ軍横田基地、神奈川県の厚木基地などが多数含まれていたことだ。

 

特に横田基地では、3月14日に、4.9マイクロシーベルト/時の数値を計測していた。上記許容量の実に21倍だ。仮に、この数値を年間で浴び続あけた場合の被ばく量は42.9ミリシーベルトを越える極めて高いものとなる。ちなみに、福島県内で今も立ち入りが禁止されている帰還困難区域は年間20ミリシーベルト以上となっている。

勿論、これは一時的な数値であり、現在もこれだけ高い放射線量が計測されているということではない。また、この計測後の数日間に雨は観測されておらず、これらの放射線を発する物質が地上に蓄積されたとは考えにくい。アメリカ大使館は勿論だが、極めて高い数値が計測された横田基地でも、今は通常の活動に戻っている。

 

ただ、一時的なものでも懸念は残る。

このデータをダウンロードして保管していた元近畿大学教授の山崎秀夫氏は、次の様に指摘する。

「懸念されるのは放射性ヨウ素だ。これは子どもの甲状腺がんの原因となる。現在、福島県内では継続して調査が行われているが、このアメリカ政府のデータから考えると、同じ状況が首都圏でも起きていると考えられる。首都圏の子供は検査をしなくて良いとは考えにくい」

そもそも、日本政府は、このデータの存在を把握しているのだろうか?現在は原子力規制委員会を所管した形となっている環境省に問い合わせると、「事故前は放射能については担当しておらず、そうしたデータの存在は把握していない」ということだった。その際、アメリカ政府からの情報の提供は外務省が窓口になるので、外務省が把握している筈だと指摘を受けた。

そこで外務省に問い合わせたところ以下の説明だった。

 

「当時アメリカ政府より日本側に本件情報の提供があった由ですが,どのようなルートで提供がありどのような取り扱いがされたかについては,現時点では,当(外務)省では確認できませんでした」

つまり、詳細は不明だが、データについて日本政府に提供されていたということだ。それでは、そのデータはどう扱われたのか?その点も含めて更に取材を続けたい。

「ニュースのタネ」では、更にこのデータの解析を進めて判明した事実を発信していくとともに、精査したデータの公表を近く行う予定だ。また「ニュースのタネ」のウエブサイトには入手したアメリカ政府の生のデータを載せている。誰でも自由にアクセスして今後の検証に役立てて頂ければと考えている。

 

記事元 Yahoo!ニュース

立岩陽一郎

次世代放射光施設シンポジウム

11月25日に仙台市で次世代放射光施設シンポジウムが開催される。以下がプログラム案。

 

開催日時:2018 年 11 月 25 日(日) 13:00~17:15

開催場所:仙台国際センター 大会議室「萩」(http://www.aobayama.jp/

主催:量子科学技術研究開発機構、光科学イノベーションセンター 共催:宮城県、仙台市、東北大学、東北経済連合会 後援:文部科学省(依頼中)、日本経済団体連合会(依頼中)、日本放射光学会、日本加速器学会

13:00‐13:40 主催者等挨拶

13:40‐13:50 写真撮影

セッション I 官民地域パートナーシップによる次世代放射光施設とは

13:50‐14:10 「概況説明(国の主体としての立場から)」 内海渉 量子科学技術研究開発機構

14:10‐14:30 「概況説明(パートナー代表機関としての立場から)」 高田昌樹 光科学イノベーションセンター

14:30‐14:40 「東北大学の取組、産学連携を中心に」 早坂忠裕 東北大学

セッション II 次世代放射光施設の準備状況

14:55‐15:10 「加速器について」 田中均 量子科学技術研究開発機構/理化学研究所

15:10‐15:25 「建屋について」 鈴木一広 光科学イノベーションセンター

15:25‐15:40 「光源について」 高橋正光 量子科学技術研究開発機構

15:40‐15:55 「ビームラインの検討状況」 有馬孝尚 東京大学 セッション

III 次世代放射光施設への期待 15:55‐

16:25 「学術の立場から」 財満鎭明 名古屋大学副総長/応用物理学会長

16:25‐16:55 「産業界の立場から」 角田克彦 (株)ブリヂストン 中央研究所フェロー

16:55‐17:10 「次世代放射光がもたらす経済効果」 向田吉広 東北経済連合会 常勤・代表理事

17:10‐17:15 閉会挨拶 17:10-18:30 懇親会・名刺交換会

 

お申し込み方法

参加希望者は申込票(Excel) に必要事項を記入し、下記お問い合わせ先までe-mailで送付ください。
当日受付もございますが、準備の都合上、なるべく11月9日正午迄に参加登録をお願いします。



お問い合わせ先: 
  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
  高輝度放射光源推進準備室 シンポジウム事務局
  E-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。 

 

放射光学会

苫東厚真火力発電所の全面復旧は11月以降

世耕経済産業大臣は、11日の閣議のあとの記者会見で地震の影響で運転が停止している北海道最大の火力発電所、苫東厚真火力発電所の復旧について、1号機が9月末以降、全面的な復旧は11月以降にずれ込むという見通しを示しました。そのうえで北海道内の節電要請について、少なくとも週内は20%の節電目標を求めるとしました。

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日立製作所:電気自動車のモーター駆動省エネ化に貢献する 高耐久性構造SiCパワー半導体"TED-MOS"を開発

今回開発したパワー半導体は、パワー半導体の一種であるSiCトランジスタの一般的な構造DMOS-FET*3*4を基本構造として、ひれ状の溝(トレンチ)を形成した新構造(Fin状トレンチ*5)のデバイス。今回、耐久性の指標である電界強度を従来のDMOS-FET比で40%低減するとともに抵抗を25%低減し、エネルギー損失を50%低減できることを確認した。今後、日立は、EVの心臓部であるモーター駆動用インバーターの省エネ化に貢献する技術として実用化をめざすと同時に、EV向けだけでなく、社会インフラシステムのさまざまな電力変換器に適用することで、地球温暖化防止や低炭素社会の実現に貢献する。

 世界的なエネルギー需要増が見込まれるなか、持続可能な社会実現へ向けてSDGs、COP21などの環境負荷低減に向けた目標が掲げられている。特に、これから爆発的な普及が見込まれるEVの電力消費量の低減は必須であり、インバーターの省エネ化を実現するSiCを半導体材料としたパワー半導体が注目されている。
 SiCパワー半導体の課題として、SiCはシリコン (Si) とは異なり、結晶面によって抵抗が大きく異なることが挙げられる。そのため、従来のDMOS-FET(図1の(1))に対して低抵抗な結晶面に電流を流すトレンチ型SiC MOSFET(図1の(2))が提案されているが、トレンチ底角に電界が集中しやすい構造のため、高耐久性との両立が困難だった。

 日立は、低抵抗・高耐久性を両立するSiCパワー半導体として、日立独自構造となるFin状トレンチ型DMOS-FET "TED-MOS"を高耐圧産業用途 (3.3 kV) に開発し、2018年5月に開催されたInternational Symposium on Power Semiconductor Devices and ICs (ISPSD) にて、トレンチ間隔を狭めることで耐圧を維持しつつ低抵抗化できることを発表している。

 今回、このTED-MOSの特長を生かして、さらに高電流密度が求められるEV向け1.2kV耐圧のパワー半導体(図1の(3))を開発した。電流の集中するデバイス中央部に電圧のかかり方を緩和する「電界緩和層」を新たに設け、電界強度を大幅に低減した。さらに、デバイス中央部を低抵抗化する「電流拡散層」を設け、SiCの中でも抵抗の小さい結晶面であるFin状トレンチの側面とつながる電流経路とするデバイス構造を開発した。これにより、本デバイスは、電界強度と抵抗の低減の両立を実現する。

 

Motor Fan

理研、「1,000兆分の1秒」単位で電子ビームのパルス幅を測定できる手法を開発

 理化学研究所は8月31日、光速近くまで加速された電子ビームの時間幅の計測法を開発したと発表した。

 計測法を開発したのは理化学研究所 放射光科学研究センターの井上伊知郎基礎科学特別研究員と矢橋牧名グループディレクターらの共同研究グループで、電子ビームから放射されたX線を、分光光学素子によって単色度を変化させながら強度干渉現象の程度を計測することで、電子ビームの時間プロファイルを計測できることを理論的に示したとする。

 近年、高品質な電子ビームを利用した自己増幅自発放射(SASE)方式によって、赤外線~可視光までの通常のレーザーよりも短波長な、X線領域のレーザーを生成できることが示されたことで、米国「LCLS」、日本の「SACLA」といったX線自由電子レーザー(XFEL)施設が建設された。

 このXFELの特長の1つは、発光時間の幅(パルス幅)がフェムト秒(fs/1,000兆分の1)と非常に短いことで、この短いパルス幅を活かし、化学反応過程の解明、放射線損傷の影響を排除したX線結晶構造解析などの研究が行なわれてきた。

 XFELを発振させる電子ビームの時間幅を制御できるようになると、XFELの発光時間の幅(パルス幅)を実験の目的に応じて柔軟に変えられるようになるが、これまでの電子ビーム診断技術では、電子ビームの時間幅を10fs以下の精度で測定することが困難だった。

 共同研究グループは、「強度干渉現象」と呼ばれる光の高次のコヒーレンス現象に着目し、電子ビームから放射されるX線を用いることで、電子ビームの時間構造の計測を実現したという。

 SASE方式では、光速近くまで加速された電子ビームをアンジュレータ(磁石の列)に通すことでX線を発生させているが、電子ビームの各位置でそれぞれX線が発光するため、XFELのパルス幅は電子ビームの時間幅と同程度となる。

 この電子ビームから放射されたX線強度は、時空間で均一ではなく、強度干渉現象のために“ムラ”が生じる。X線のパルス幅とコヒーレンス時間が同程度の場合には、光の空間プロファイルに粒状の強度ムラが残るが、X線のパルス幅がコヒーレンス時間よりも十分に長い場合には、光の空間プロファイルは滑らかになる。そのため、X線を分光光学素子によって単色度を変化させながら空間プロファイルの滑らかさの程度を計測することで、X線パルスの時間波形を求められる。

 アンジュレータの長さが十分短く、XFELが発振していない状態では、X線強度の時間波形は電子ビームの電子密度の時間波形と形状がほぼ同一になる。したがって、強度干渉現象を利用してX線パルス幅を測定することで、電子ビームの時間幅を求めることが可能となる(X線強度干渉法)。

 このX線強度干渉現象の原理に基づいて、SACLAの電子ビーム(アンジュレータを1台だけ使用)の時間プロファイルを評価したところ、実際に計測法をSACLAに応用した結果、その電子ビームの時間プロファイルが、半値全幅7.3fsおよび45.8fsの2つのガウス関数(正規分布)の和として表されることが明らかになったという。

 理化学研究所では、今回の計測法は電子ビームの時間幅を測る精密な“ものさし”と言えるもので、今後この計測技術と電子加速器技術によって電子ビームの時間幅を制御することで、XFELの時間幅を実験に応じて柔軟に変更できるようになる見込みであり、とくにアト秒(atto/100京分の1)領域のXFELが実現できれば、現在は未踏の超高速現象を観測するツールになるとしている。

 本研究の詳細は、米科学雑誌「Physical Review Accelerators and Beams」オンライン版に掲載されている。

 

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