欧州・北米におけるカーナビ事情

 日本では、2009年の時点でカーナビ装着率65%程度(オークネット調査)であるのに対し、欧州・北米ではほとんど普及していない。根底には、街造りや車への考え方の違いがあるのだろう。ヨーロッパの街並みを見ると古い石造りで歴史を感じさせるが、整然としているのに対し、日本(アジア)では入組んでいるため、土地勘が無いと目的地まで到達するには困難を伴うことが多い。このことが、カーナビ普及に貢献したと思われる。また、新車購入時のオプションは割安になっており、新車購入時の装着率が60%という報告もある。車載型は取り外しができないが、最新のポータブル型は取り外して持ち運ぶ事が容易で基本性能も向上したため人気が高く普及に貢献している。


 以前の欧州・北米のカーナビは2D表示が主流で目的地までの道路と交差点が表示されるだけで周囲の地図も表示されない簡素なものであった。最近では日本のカーナビのようにバードビューまでの機能はないまでも3D化表示機能を持つものも出てきている。欧州・北米では据付型より取り外し可能なータブル型が普及しているようだ。これは、屋外・路上パーキングでの駐車が多いため、盗難防止として取り外しできる方が良いと考えているのかもしれない。北米では車でトレッキングにでかける人も多いが、車から離れた場所に移動してキャンプをする時にも便利である。一方、本格的な登山用には携帯用のGPS機が用いられる。この場合は緯度経度を表示するだけの機能しかないが、位置情報の確認に重宝されている。


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 数年前までは、米国でレンタカーを借りたときカーナビはHertzのMagellan製のNeverLost(http://www.neverlost.com/)だけであったが、最近ではAVISもGarmin製のナビ(http://www.avis-japan.com/jpn/carnavi/navi-japanese.shtml)を提供し始めている。NeverLostは進化しているようだ。以前のバージョンでは日本のように交差点で右折・左折・直進の音声ナビゲーションはなく、交差点近くでアラームがなるだけであった。ハイウェーは都市間を結んでいるだけなので、2D・3D表示で地図を表示する機能の必要性が無い。米国のダウンタウンは一方通行になっているため、初めて運転する人は混乱する可能がある。このようなダウンタウンでもナビゲーションは有用であった。また、道を間違えてもルート検索はスムーズで、実用上は問題なかった。日本のナビシステムに慣れてしまうと最低限の表示は心もとない気がするかもしれない。しかし広大な米国ではハイウェー・バイパスが網羅している。2D表示でもGoogleやYahoo!マップを利用しない限り、広大な領域のデータベース化には時間がかかるであろう。以下に示すのは典型的な米国の都市部Googleマップだが整ったハイウエイで簡単そうだが、距離感が日本と異なるので要注意である。都市部を離れるとガソリンスタンドが数10km先までないこともあり得る。そいう時にナビの必要性を痛感する。


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 最近の高級スポーツカーではレース場にいることをGPSで確認した時にのみ180kmの速度制限が解除されるという。またヨーロッパのタクシー会社では、電話で入った客の居場所を車載カーナビに知らせ一番近い場所にいる空いた車が数分で到着するシステムを持っている。さらに車のインテリジェント化が進められており、道路状態や起伏に対応したサスペンションの切り替えも実用化に近づいた。センサーで天候状態の情報を得ることで雪が降り出したら4WDに切り替えることも自動化が可能である。応用すれば利用客の少ないコミュニテイバスなどでは簡単にオンデマンド交通システムができるであろう。i-phoneなどスマートフォンの位置検索機能は驚異的な進化を遂げており、これらが小型ナビの分野を置き換えている。車載型カーナビの将来は、車の電子機器として標準搭載され、交通事故や盗難防止に利用されることになるだろう。

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