ビキニ珊瑚礁の住民帰還に関するIAEA報告書

ビキニ珊瑚礁はマーシャル諸島にある美しい景観で知られるが、その世界遺産登録は「残すべき景観」に対してでなく、「負の遺産」としてのものである。1946年から1958年までアメリカはこの南海の楽園で23回にわたって核実験を行なった。

 

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実験期間中は住民は避難を余儀なくされたが帰還を求める住民の声に残留放射能の調査が1958年から開始され、10年後の1968年に帰還が許されたが、その後の調査で危険が指摘され、住民は1978年に再避難をせざるを得なかった。

1997年になりようやくIAEAの本格的調査が行われ、以下の報告書が1998年に発表された。実験終了から40年の月日が流れた。以下がその内容である。

 
*ビキニ珊瑚礁は現在の放射線レベルでは永住できない。
*この結論は帰還住民が現地の食糧に依存することを想定したものである。
*自給自足の食生活による年間被曝量は15mSvとなる。
*永住を可能とするにはNaを含む肥料の土壌改善(注)と汚染土壌の撤去が必要となる。
*植物の残留放射能はCs起源のためNaでこれを置き換えることが重要。
*環境放射能のモニタリング継続の必要性がある。

IAEAアドバイザリグループは調査内容が正当性のある結果であり以後の再調査の必要性はないと結論している。

 

(注)放射性CsのNa置き換えついては文献を参照。

現在のビキニ珊瑚礁はビキニ島に関してはIAEA勧告の除染が進み、永住可能ということだが、実験終了から58年が経過している。ちなみに福島の除染状況は環境省の除染情報サイトでは、まだ着手ズミがほとんどである。

 

Castle Bravo Blast

 

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