免疫細胞を増強する新しい蛋白の発見

"The protein LEM promotes CD8+ T cell immunity through effects on mitochondrial respiration"という論文がSciece DOI:10.1126/science.aaa7516に掲載された。

 

この論文では癌細胞を殺す化学的対処法、放射線照射、手術に代わる免疫細胞による新しい治療(免疫療法)にとってかわる有力な方法となる可能性を秘めている。

 

Blausen 0625 Lymphocyte T cell copy copy

1960年以前に生まれた人が癌になるのは3人に1人の確率であったが、1960年以降に生まれた人のそれは2人に1人である。癌治療の発達で平均寿命は伸びているのに癌に成り易くなったのだ。

CD8+ T細胞経由の免疫性には長寿命の記憶細胞(攻撃する相手を識別する記憶)と細胞の増殖が必要である。LEM(Lymphocyte Expansion Molecule)はは記憶細胞の機能と増殖を活性化する蛋白である。

 

LEMの効果はマウスの実験によって確認されている。LEMはCR6と作用してミトコンドリア状の活性酸素をつくりだす。これが免疫細胞(CD8+ T細胞)の活性化を引き起こすことがわかった。

マウス実験に続く臨床試験の後(3年以内)に人間への治療が開始されるという。

 

これ自身期待が持てる成果だが、抗生物質に耐性を持つウイルスが新薬開発とイタチごっこになっている。この論文のような根本的な免疫力を高めるアプローチが医療を変えるかも知れない。

 

Lymphocyte activation

 

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