海外で危険から身を守る−Part2北米での運転について

北米での交通違反について

 米国での交通違反の例を紹介する。10mile/h以下のスピード超過で違反時の経験について説明しよう。米国のハイウェーは速度制限が昼と夜、市内と郊外で異なる(下の写真)。テキサス州の場合、市内では60〜65mile/h、郊外で70〜75mile/h、日中70mile/hが夜間では75mile/hという標識をみかける。スピード超過は日本と同じように超過量で反則金が異なる。

 

Night speed limit

 

 私の場合、そのときの反則金は100ドルだった。ハイウェー上で、パトカーは路肩の比較的発見が難しい場所に待機している。私は夜間で真横を通り過ぎたときに気が付いた。すぐにパトライトが点灯し、路肩に止まるよう指示される。路肩に止まったら、警官は車両番号を問い合わせるので、その間に免許証を出しておく。このとき間違っても自分から車外にでてはならない。ハイウエイの後続車にひかれるか、警官に撃たれるかどちらかである。

 

TACT speeding violation 3698915292 copy

 

 運転席側の窓を開けて待機していると、スピード違反と言われ切符を渡される。その時、超過速度と反則金の支払いなどの説明があり、切符の裏面に超過速度に印がつけられ、その下に納付すべき料金が書かれている。私は軽微の超過だったので、気を付けて帰るように言われて解放された。

 

違反切符の処理  

 支払は銀行に行きbanker's checkを作り、反則切符に記載されている住所に反則切符と一緒に郵送する。警官から支払を無視した場合、次回レンタカーが借りられなくなる可能性があるから、きちんと払うようにと言われた。  

 個人のチェックではだめで、指定された銀行でチェックを作らないといけないので、かなり面倒である。とはいっても、逃げて捕まると逮捕されるので絶対に警官の指示に従おう。逮捕された場合、留置されるが保釈金は自分で払うことが出来ないので、一人旅の場合、留置場を出るのも難しい。

 

日本には無いルールに注意

 交通ルールについては各州発行のハンドブックがネット上にあるので、"Driver's Handbook "と渡航予定の州で検索しておく。(欧州は公共交通網が発達しているので、それらを利用するのが良い。また一部アジア地域では個人で運転することによるトラブルが多く不向きな国もあるので、それらについても渡航前にネットで調べることを勧める。)  

 

 日本にはなく、北米で一般的な交通ルールとしては、右折する場合、安全が十分確認できれば赤信号でも右折可能(右折信号がある交差点では信号の指示に従います)、ハイウェーでHOV(注)と書かれたレーンが左側にあることなどがある。HOVレーンは2名以上乗車していないと走行してはいけない。

 (注)High-Occupancy Vehiclesレーンの略で、規定人数以上が搭乗している車のみ走行可能な車線のこと。いわゆるカープールレーンでハーバード大のサンデル教授によると、有料でも走れるので皮肉を込めて"Lexusレーン"と呼ばれているそうだ。下の写真でひし形のアイコンがHOVである。

 

HOV Lane 

 

 カナダから米国に車で入国する場合、NEXUS(注)というレーンがあるが、これは事前にNEXUSを申請してカードを発行してもらった人が通れるレーンです。米国や国境近くのカナダではナビゲーション付のレンタカーが借りられるが、内陸のカナダでは今のところ、ナビ付の車はない。ナビに慣れてしまっていると、ナビ無しで初めての地での運転は不安になる。  

(注)国境や空港には、NEXUSと呼ばれるレーンがあり、通常そのレーンを使うと国境越えが早く出来る。NEXUSレーンを使うには、NEXUSカードを申請する必要があるが、取得は簡単ではない。長期滞在でかつ米国とカナダを頻繁に往復する人用である。下の写真がNEXUS レーンである。

NexusLane

 

カナダでの運転での注意事項

 特に、カナダ内陸はガソリンスタンドも少なく、ガソリンの残量を気にしながら走行することも必須である。私は、初めての街を訪れるときは日中到着するようしているが、一度、トロント郊外での学会に参加するとき乗継便が強風で欠航し、振替便はキャンセル待ちで8時間待機させられ、トロントについたのが22時になってしまったことがある。  

 その時は、ナビゲーション付のレンタカーを借りていたので無事に目的地に辿りつけたが、夜間の走行でナビが無かったら到着にかなり苦労することになったと思う。そのあとは、日中行動範囲を広げることで慣れていったが、それでも郊外で幹線道路を外れると細い道が入り組んで迷う。  

 カナダ北部の街ではダウンタウンも東西—南北歩いて回れるぐらい小さいのに、郊外は広大な森林が広がる台地のため、ハイウェーを外れてしまうと簡単に迷ってしまう。その場合は同じ道を引きかえすことになるが、同じような道の為、一度通った道は忘れない様にする必要があり、郊外は街灯も少なく、慣れるまでは夜間の運転は控えるべきだろう。下の写真のようなオーロラを安全に楽しむにはそれなりの努力が必要なのである。

 

Aurora Borealis in north pole

 

 

出発前のリスク管理  

 インターネットで現地の情報を調べる場合、だいたいの観光地であれば観光局の日本語サイトがあるし、現地を訪れた人のブログなども参考になるはずである。ただ、ネットを使えない場合は旅行代理店で必要な情報が入手しておく。  

 事故・事件に巻き込まれてしまうと、せっかくの旅行も楽しめませんので渡航前の下調べや旅行中は事態の予測と回避行動、良識のある行動に心掛けてほしい。

 

フォローアップ(2014.12.4)

この記事をかいた矢先、12月2日に次のニュースがはいった。

「米カリフォルニア州パームスプリングズ市近郊の高速道路で先月29日、ワシントン州の大学に留学中の日本人女子学生4人が乗った乗用車が事故を起こし、1人が死亡、3人が負傷した」

グループで高速道路走行中は会話につられて普段の注意力が損なわれる。ドライバーは自分だけでなく同乗者全員の生命の責任を負っていることを肝に命じなければ運転者失格である。

カリフォルニアの高速道路の一部のレーンの多さは異常ともいえる。あるとき低速で前を行く車があるので近づくと、日本人女子がハンドルの上でマップを開いてみながら運転していた。さしずめいまならスマホを片手に運転だろうが、事故になってから悔やんでも遅い。

 

海外で危険から身を守る−Part1リスク管理

海外で危険から身を守る−Part3アメリカ−カナダ間の出入国について

 

 

You have no rights to post comments

hitachihightec

hitachihightec science

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.