PM2.5

 大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のものをさす。同様な定義でPM10もあるが、健康への害の深刻なPM2.5が空気中に浮遊する微粒子の汚染度の目安とされる。地球上の分布をみると大陸の多い北半球、おもに中国からインドを経てアフリカへとつながるベルトをなしている。いわゆる発展途上国にほかならない地域だ。

 ナノ物質の健康への影響はまだよくわかっていない。細かい粒子は生体からみれば経験のない相手であり、敵とみなすだろう。がん発生や心臓疾患との関連が指摘されている。  昨年から中国との往復が多くなったので一番ひどいとされる中国の状況についてかくことにする。今年の7月と8月に上海から新幹線で2時間半の中核都市に滞在したときのことである。上海についた瞬間、中高年の日本人なら誰でも、懐かしい臭いが鼻をつく。あれは小学校の時に経験した石炭ストーブの臭いだった、などと昔の思い出に浸る間もなく今度は鼻のなかに刺激を感じる。まわりをみるとうっすらと霞につつまれた高層ビル群が目に入る。

 

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 高層ビルをみていると今度は目に刺激を感じる。涙目になりつつ街をながめると、今度はまわりから咳がきこえる。軽いのやひどく咳き込む人、さまざまだがとにかく多い。上海からの新幹線の車中ではひっきりなしに咳がきこえてくる。上の写真の高層ビルの距離だといまは完全に霧?の中でみえない。霧というのは浮遊している粒子を核として水がまわりを包んでいるのでそれに近いのだと思う。

 窓から数100kmの区間を観察したがよくなる気配がないどころか、一度郊外に抜けたところでよくなりかけ、また悪くなってきれめがない。全土を覆っているのだ。それでも昨年訪れた北京よりは上海の方がずっとましだ。北京では目がいたくなるのだ。

 昔、ロスを遠くからみたとき高層ビル群が霞んでみえ、当時はスモッグというSmoke+Fogからつくられた造語、で表現していた。原因は自動車の排気ガスである。中国の場合は石炭とコークスのようだ。一般家庭はもちろん多くの建物が冬場は暖房で寒さを感じないのだがその代償はPM2.5のようだ。公園とかにはPM2.5モニタリングステーションが設置されているが定期的にフイルターを回収するだけだ。

 12月、また同じ都市に来ているが、冬場のため今回は夏の比ではなかった。上海は飛行機の着陸時に霞につつまれ相当に高度を下げないと視界が確立しない。今年のひどさはニュースでもとりあげられているが、まさにその通りで健康のため滞在中、外出は最小限にとどめている。  日本もかつて公害に苦しみながら政令によって強制的に大気浄化につとめたがその技術をぜひ有効に使ってほしいと願う。  

 

フォローアップ 12.9.2013

一週間ほど毎日青空がみえない霧に包まれた生活だったが今朝、地面が濡れていて雨が降ったせいか、風がでたせいか、霧が晴れてきて青空がうっすらと見えてきた。やはり青い空がみえるのはうれしい。こちらの人はどうでもよさそうに話題にあがることはない。大陸ではささいなことなのだろう。

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