欧州上空で検出された核種I131について

IRSNは原子力安全管理の一環としてフランス各地の大気中の核種をモニタリングしているが、2017年2月13日に地表に近い大気から微量のI131を検出した。

IRSN(Insitut de Radioprotection et de Surete Nuclear)とはフランスが2001年に設立した職員約1,800名、予算3億ユーロ(日本円で約380億円)の原子力安全保障の研究開発を行う政府機関である。

IRSNの発表した欧州の上空で最近観測されたI131の計測値を下に示した。フランス、ドイツよりもポーランドの値が高い。

 

IRSN detection-iode-131 Janvier-2017

Sourece: IRSN

図中の測定値の単位はμBq/m3で+/-は誤差を示す。

微粒子の測定値は0.31μBq/m3で、全体では1.5μB/m3となるが健康被害のでる値ではない。

欧州にある放射線量のNGO(Ring of Five)とIRSNは協力して監視体制に入る。OPERA-Airと呼ばれる監視網が毎時700-900m3に及ぶ大量の大気の分析を行う。

なお1月にPb210濃度が1600μBq/m3のピークを記録している。今回のI131濃度は健康被害が懸念される値ではないが、チェルノブイリ事故の際にもフインランドの研究所が大気中の核種の異変に気づいた経緯もあり、関心を集めている。

 

航空機に積載する空中を浮遊する核種のリアルタイム検出システムも販売されている。原子炉事故や核実験後に上空の核種を採取して特定できるが、常時上空を監視することはできない。

文部科学省は福島の航空機モニタリング行動計画で福島の上空500mの空間線量をモニタリングしているが、核種の監視と特定には半導体検出器などの高エネルギー分解能検出器が必要になる。

 

 追記:スペイン上空の大気採取とノルウエイの地面からも通常は検出されない放射性核種が計測された。核実験の地震波は計測されていない。過去一ヶ月に北極に近い場所で核物質の漏洩があったとみられているが詳細は不明。

 

 

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