放射線の真実

内部被曝と測定法について

日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(茨城県)の被曝事故で、当初、職員の一人が2万ベクレルを超えるプルトニウム239の体内被曝を受けたという報道の翌日の報道で、日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターは被曝した作業員5人の肺の放射性物質を再測定した結果、プルトニウムが検出されなかったと発表した。つまり2万ベクレルのPu239は体内に入っていなかったのである

海外で報道されるプルトニウム体内被曝のインパクト

日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター(茨城県)の被曝事故で、当初、職員の一人が2万ベクレルを超えるプルトニウム239の体内被曝を受けたという報道に(主任者ならずとも)疑問を持った人は多いはずだ。

書き換えられる燃料ウラン生成の起源

原子炉燃料のウランはプルトニウムと異なり、天然に地殻に存在する元素である。地中深くの砂岩に含まれるため掘削後、分離・精製が必要でその過程で廃棄されるCO2を考慮すると、必ずしも原子力はクリーンエネルギーとはいえないし、燃料精製過程での電力使用を考慮したら、発電コストも相当上乗せしなければならいほど、燃料ウランの掘削・製造過程は大変な仕事である。

原子力事故を過小評価していた米原子力規制委員会

福島第一事故の際の保安委員会の不手際には眼に余るものがあった。東電と政府、保安委員会がそれぞれに指揮権を持つかのようなバラバラな行動はTV会議動画が出回って、国民が疑惑を持つことになった。保安委員会はその後、規制委員会となり米国の規制委員会(NRC)のような事故時の対応の一元化ができるようになった。しかし厳しい管理下にあるはずの米国の核施設は廃棄物汚染問題が浮上し、万全と思われていたNRCの原子炉事故について過小評価していたことが「ポスト福島の原子力安全性」という表題の最近の研究によって明らかになった(Science 356 6340 808 (2017))。

放射線照射で物質が液体化する可能性〜これまでの中性子照射効果は過小評価か

放射線照射による結晶の非晶質化の研究の歴史は古い。アモルファス半導体物理が70年代にブームとなる以前から、照射による欠陥生成と格子変形で長周期性が失われることはよく知られていた。70年代後半にはランダムネットワークの計算機モデリングと中性子散乱の実験が組み合わされて、結晶の長距離秩序は損なわれても短距離秩序は変化しないことすなわち、「短距離秩序の保存」が、急冷や照射効果で得られる非晶質物質の特質であることがわかってきた。

宇宙天気に影響を与えた冷戦〜高高度核実験

地磁気を反映した宇宙天気は人間生活への影響はないというのが通説だった。出かける前に宇宙天気予報をみていく人はいないだろう。このコラムでは日本語と英語の宇宙天気が人間生活に影響を及ぼすと考えてリンクをはっている。最たるものが太陽活動に直結する紫外線の影響である。冷戦時に行われた高高度核実験で地球磁場が影響があったことがわかってきた。

無視できないラドンリスクについて

すでに放射性ラドンが温泉の他に肺癌リスクファクターとなることについて記事を書いている。そのリスクは喫煙についで2番目となると書けば、驚くかもしれないが事実である。150Bq/m3あたりの肺癌リスクは24%と侮れない。ラドンが始末に悪いのは気体であるため屋内に溜まりやすいこと。呼吸により肺細胞が被曝するのである。

プルトニウムの混合原子価が発見される〜安全な廃棄物処理を目指して

橋も棒にもかからない最悪の核廃棄物が定着しているプルトニウム。核兵器材料となるPu239の半減期は2万4000年である。超ウラン元素であるプルトニウムは核反応生成物として知られるが天然ウランにもごく微量含まれる。しかしその性質を始めまだよくわかっていないことが多く、謎の多い物質である。一つには核兵器の原材料であるがゆえに、その研究の制約が大きかったためである。

Login

スポンサーサイト

最近のコメント

  • ホンダジェット成功の秘密
  • 「もつれた」3GeV光源の行方とそのリスク
  • 「もつれた」3GeV光源の行方とそのリスク
  • 「もつれた」3GeV光源の行方とそのリスク
  • 「もつれた」3GeV光源の行方とそのリスク
  • 高速増殖炉は何故うまくいかないのか
  • 放射光リングの持続性について〜加速器の経済学
  • 放射光リングの持続性について〜加速器の経済学
  • 癌完全治癒に向けてのオンコロジストのメッセージ
  • ヘリウム危機で早まるか高温超伝導の実用化

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.