バッテリー科学は問題解決型研究の成功例〜選択と集中のリスク

バッテリーは今後のEVや携帯端末の動向に影響するばかりではない。スケールアップで再生可能エネルギーのベース電源化が可能になるかもしれないのだ。昼間に太陽光や太陽熱で発電し、バッテリーに充電しておいて夜間電力とすれば、時間変動の大きい再生可能エネルギーも「ベース電源」として使えるかもしれない。

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X線CTによるバッテリー反応のオペランド解析

化学反応・デバイス動作中の計測技術であるオペランド計測には、基本的に「その場・実時間のナノツール」が有効である。光電子分光からX線回折・散乱まで様々な手法が利用されている。それらの多くが高輝度X線ビームを必要とするため、最新の放射光施設や高輝度レーザー光源が登場すると、バッテリー科学はオペランド計測で研究が集中し、研究成果が続々と報告されるようになった。

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新しいカシミール効果の発見〜ナノエンジニアリング応用に期待

カシミールというとカレーが頭に浮かぶ人は多いが、物理の世界のカシミールはスパイシーなカレーよりインパクトが大きい。一般的なカシミール効果は、ナノ世界にしか見られない量子効果である。簡単にいうと真空中に2枚の金属板を数10 nmの距離で近づけたとする。もちろん表面の凹凸や変形がnm程度に抑えられていなければ意味がない。またこの理想的な金属板は帯電がなクーロン力がない状態で真空中に置くことが必要である。この時に万有引力は無視できるとして、新たな引力が働く。この引力がカシミール力(Casimir EffectまたはCasimir Force)である。

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デュアル・カーボン・バッテリーの実力

エネルギー密度でLiイオンバッテリーの独壇場が続いている。EVや再生可能エネルギーの蓄電にLiイオンバッテリーで十分として大量生産に踏み切るテスラ−パナソニック陣営に対して、Liイオンバッテリーは未熟なテクノロジーとして様々なアプローチで改良を進める二つのアプローチが好対照である。後者の中でも日本初の新技術であるデュアル・カーボン・バッテリーとはどういうものなのか。

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多孔質グラフェンがもたらす電気化学の新展開

カーボンナノチューブ、グラフェンを代表とするカーボン系ナノ物質は特異な電子状態を利用してバッッテリー、電子デバイスや非貴金属触媒への応用が盛んである。特に再生可能エネルギーの普及には貴金属資源を使わない触媒・電極材料としてカーボン系ナノ物質が期待されている。

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ナノテクによる水浄化技術〜淡水化と放射能汚染除去

福島第一事故を契機に世界中で個人向けの汚染水の浄化装置が市場に出回った。これまでも水道の蛇口に取り付ける簡易型の浄化装置やアウトドアで河川の水を飲料水とする携帯型などは市販されていた。一方、福島第一では大量の汚染水処理には多核種除去設備(ALPS)などを含む複数の浄化設備で処理される。汚染水中に含まれるCsおよびSrの濃度を下げてから、多核種除去設備(ALPS)でT(トリチウム)以外の放射性物質が取り除かれる。

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ソーラー・ジオエンジニアリングについて

ジオエンジニアリングという言葉を知らない人でも、近頃青い空を見る機会が減ったことに気がついている人は多いのではないだろうか。また消えずに拡散していく飛行機雲が増えたと感じている人もいるだろう。この飛行機雲もどきの正体はソーラー・ジオエンジニアリングと呼ばれるエアロゾル粒子を高空(成層圏)で散布することで、太陽光を遮蔽し地上に到達する熱量を減少させるためのものである。

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オルタナテイブ・テクノロジーを見極める

テクノロジーは成熟して社会になくてはならない存在になると、それを提供するメーカーとユーザーの利益相反をもたらす場合がある。時には科学技術の進展が反映されず、緩やかな性能向上で新製品を一定のスケジュール(ロードマップ)に沿って、市場に送り出すことで事業の持続性を確保するようになる。そうなるとユーザーは僅かな新機能や性能向上でしかない次世代モデルを買わされるようになり不満が募る。しだいに作為的なまでに遅々として進まないテクノロジーに閉塞感が募って、画期的な突破口はないかと思う人が増えていく。人々はは遅すぎるテクノロジーの進み方にうんざりし、希望を叶えてくれるオルタナテイブ・テクノロジーに飛びつくことになる。

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