ホンダジェット成功の秘密

 ホンダは独創的なアイデアを市販車に投入し数々の画期的な技術を「売る」ことに成功して来た。リーンバーンによる低燃費車、気筒数を最適化する可変気筒エンジン、後輪の方向制御と最近の全輪トルク制御システム、可変バルブタイミング・リフト機構、ターボ技術など枚挙にいとまがない。会社の精神である、技術の粋をつくす、という精神は本田宗一郎のDNAを受け継ぐものである。

 

 

VLJ

 

 そのホンダは小型ジェット機「ホンダジェット」(写真)の量産1号機を、アメリカのウィスコンシン州で開催中の航空ショー"EAA エアベンチャー2014"で初披露した。ホンダジェット(HondaJet)は、エンジンを含めすべて自社製のビジネスジェット機で2010年12月に初飛行した。
 ビジネスジェット機のエンジンは主翼下面や胴体後部に取り付けられるのが一般的だが、HondaJetではそれを翼上面に配置した。世界中でこの取り付け方式は他に類をみない独創的なものである。しかしそれは奇をてらったものではなくちゃんとした理由がある。

 これにより従来は胴体側に必要だったエンジン支持構造がなくなり、胴体内のスペースが30%以上も拡大し、燃料配管系統の単純化/安全性向上が実現した。また客室スペースがゆとりを持ち快適な飛行が可能となった。また、胴体後部両舷にエンジンを取り付ける場合に比べ、空気抵抗が小さくなる。さらにホンダは新開発の低燃費ターボファンエンジンを搭載し、空気抵抗の減少によって、HondaJetは従来機に比べ燃費が約40%向上した。

 ジェット機の運用では燃費が最も重要な因子であるから、注目が集まり乗客6名クラスのセグメントで優位な販売が期待されている。実は主翼の上にエンジンがあると不整地や海上へのスムースな不時着時が、可能になるので安全面からも評価が高い。主翼の下のエンジンは海上への不時着で機体の損傷が大きく大惨事につながることが多い。性能をまとめると最大巡航速度: 778 km/h、最大有視界航行距離: 2,593 km、乗客: 5名または6名である。下の写真は客室内部。

 

scene02

 HondaJetの成功はより大きいサイズの民間国産ジェット機MRJとともに、日本が航空機産業で世界に羽ばたく時代が到来した事を意味しているが、そ の要因は何だったのか。MRJも燃費の良さでアピールし人気の高い機種であるが、残念な事にロールアウトから飛行までのスケジュールが遅れてしまい、カナ ダのボンバルデイア社など競争相手との優位性が損なわれつつある。これは社内調達にこだわったせいとされる。一方HondaJetは車の米国生産で学んだ 米国内での委託、調達のノウハウが生かされた結果、順調なスケジュールで初飛行にこぎつけたのだ。

 

 今後のセールスにおいても低燃費車の販売に慣れたホンダは小型ジェット機においても、低燃費を武器に販売を伸ばすに違いない。ホンダオートバイのロゴにある翼は、本田宗一郎の航空機産業への参入の夢を表したといわれる。

 

Updated 09.24.2017

寸法について問い合わせがあったので下に図面を示しておきます。

 

HondaJet HA420 3 View

 

Credit: aviationweek

コメント   

# 小松崎裕之 2017年01月16日 12:32
模型マニアの小松崎と申します、本田ジェット非常にかっこうがいいので製作したいのですが、胴体の直径は何 センチでしょうかよろしくお願いします。
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