話題の科学技術

ハイパーループの現実度を考察してみる

リニア中央新幹線(JRマグレブ)は日本の超伝導技術の柱として超伝導の基礎や材料、磁石製造など多くの科学技術分野に影響を与えた。JRマグレブの強みは過去の新幹線技術の蓄積に立つ従来型列車技術が生かせるので、現実的な大量高速輸送への信頼度は大きい。しかしその代償はコストであり、1kmあたりの建設コストは170-180億円、東京大阪間の建設コストは9.2兆円とされる。

マヨナラ・フェルミオンの実験的証拠

マヨナラによって存在が予想されていた電気的に中性な素粒子(反粒子)であるフェルミオン(マヨナラ・フェルミオン)がトポロジカル超伝導物質のヘテロ結合を使い、超伝導状態の励起状態として観測され、実際に実験でその存在が証明された(Science 357, 6348 (2017))。

フッ素ドープでBNが磁性半導体に

ライス大学の研究グループは少量のフッ素ドープにより2D絶縁体であるBNがワイドギャップ磁性半導体に変化することを見出した。磁性半導体としても磁性メモリなどの新しい応用が期待されている(Science Advances 3; e1700842 (2017))。

電気化学とエネルギー科学〜鍵となる電解質の理解

20世紀に花開いた産業といえば電子技術だが、それを支えた基礎科学は固体物理であった。一方、21世紀に入ると素子の微細化で電子機器が小型化し個人が持ち歩く携帯端末が発展した。その電源にも携帯性が要求され、エネルギー密度の大きいLiイオンバッテリーが不可欠となっている。また排気ガス規制も深刻になり、化石燃料から電力への転換が加速した。風力や太陽光などの再生可能エネルギーの安定化を目的としてバッテリー技術の研究開発が活発化した。

エバネッセント光単一分子バイオセンシング

単一分子バイオセンシングとは分子に標識した単一分子の蛍光を観測する生体分子1個を可視化する手法である。標的分子に注目して信号をバックグラウンドから抽出することが不可欠となる。それにはスライドグラスとサンプル溶液の境界面で全反射されるときに発生するエバネッセント光(注1)を励起光とする。

電気熱量効果の応用で大きく変わる冷却技術

教科書に載っているような物理の原理が実用になり、従来の技術を置きかえる21世紀は物理の世紀と呼べるかもしれない。例えば量子暗号技術や量子計算機の一部は市販化されている。

常磁性金属の添加でつくる新しい強力磁石

現在最も強力な永久磁石、ネオジウム磁石(ネオジウム(Nd)と鉄(Fe)を主成分としたNd-Fe-B磁石)は加速器技術を支える存在と言える。その生産量は年々増大する一方で、いまでは驚くような低価格で誰でも手にすることができる。それでもネオジウム磁石を超えるより強力な永久磁石の開発は脈々と続いている。

新素材セラミック・ナノファイバースポンジが開発される

超軽量のナノポーラス材料は通常は存在形態が炭素高分子、金属が一般的な広範囲の元素で、新たなナノ材料として応用されるようになってきた。しかし軽量でも高温で機械的強度を持たせることが難しかったが、ブラウン大学の研究グループは高温でも強度を失わない超軽量のセラミックを用いたナノファイバースポンジが開発した(Science Advances 3,6,e1603170 (2017))。

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