最近の増大傾向が明らかになったメタンの温室効果

これまで温室効果といえばCO2が焦点となってきたが、他にもメタンが温室効果に寄与していることは話題になることは少ない。バークレイ国立研究所の研究チームは過去10年間の地上観測結果をもとに、この期間のメタンの温室効果の時間変化を明らかにした。

研究でメタンの大気中濃度は1995—2006年の間は一旦停滞していたが、2007年あたりから再び増加傾向していることが明らかになった(Feldman et al., Nature Geoscience online Apr. 02, 2018)。これまでメタンの温室効果については様々な見解があったが、この研究によって増大するメタン濃度が温室効果に寄与していることを実証された。

この研究以前にはメタンの温室効果は実験室で観測されているのみで、直接的な因果関を示す観測結果はなかった。研究チームは高精度に校正された計測機器で温室効果を引き起こす波長に注目して、長期にわたってメタンの温室効果を大気中の水分量と同時に観測した。

 

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Credit: Nature Geoscience

 

メタン濃度が増えだした原因は赤外放射によるメタン分子の加熱によると考えられるが、これまでは熱移動計算によるシミュレーションによるもので、実測結果はなかった。この研究では定点での2002年から2012年の期間に観測された結果に基づいたものである。

2002〜2006年の停滞期には放射の影響は一定していたが、2007年以降は0.026±0.006(99.7%CI)W m2 /年の増加傾向が観測された。メタン温室効果の増加傾向の解釈には大気中の水蒸気とメタン分子双方の赤外吸収による発熱を考慮する必要があることが明らかになった。

 

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Credit: Nature Geoscience

 

この研究でメタンの空間分布と水蒸気の濃度を垂直方向の濃度分布のデータが必要になった。地球大気を3Dセグメントごとに観測を、長期的に行うことが重要になったということになる。

 

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