シャープの4K液晶テレビ

 ここでとりあげるのは4Kデイスプレイなのだが、見通しをよくするために本題に入る前にPCのデイスプレイでピクセルを比較しておくことにする。標準になるのは27インチiMac。RETINA仕様でない場合2,560x1,440ピクセル。これがRETINA仕様では5K仕様つまり、5,120x2,880ピクセルになる。

 

 ところでフルハイビジョンは1,920x1,080ピクセル、4Kテレビは3,840x2,160ピクセルなので、上の例では27インチiMacとそのRETINA仕様の中間に位置する。国内の地デジ放送コンテンツやデジタルビデオカメラの多くは1,440x1,080、Blu-ray、NHK BSの一部が1,920x1,080のフルハビジョンである。

 現在は4Kテレビに意味のあるフルハイビジョン以上のデジタルコンテンツは限定され、一部の光ケーブルネットで提供されるか、高画質デジタルビデオカメラで撮影したコンテンツにすぎない。液晶事業で不振の続くシャープがこのたび60インチ4Kテレビを開発した。画質は擬似的に8Kに近いということだが、価格は150万円ということは一般ユーザーを対象としたとは思えない。

 4Kコンテンツが一般ユーザーに届かなければ、製品が先行しても意味がないことをシャープはまだ理解していないようだ。おそらく擬似的に8Kレベルの解像度を達成した技術の発表で投資を有利にする配慮と思われる。

 

 

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 しかし現実は他社の4Kテレビはすでに値崩れしていて販売しても利益がないという。つまり売れば売るほど損失を計上する泥沼の世界から抜け出せていない。現実を把握できていない体質を変えない限り、思い切った減資、リストラ、法的な抜け道を模索してもシャープの立て直しは簡単にはいかないだろう。

 大型液晶は大量に売れる汎用製品ではないので、液晶で生き残るには大型液晶テレビから撤退し、中・小型の生産ラインを整備して高画質・低価格路線に移行する必要がある。思えばシャープにとって不幸の始まりは大型液晶に特化した量産体制であった。  消費電力をさらに下げて高精度・高画質を達成できれば、中国・韓国製品に太刀打ちできる。シャープの技術力をもってすれば、高性能液晶を今後も開発していく能力はあるだけに、意思決定のしくみこそ見直すべきである。

 SONYも4Kに付加価値をつけるためハイレゾ音源が再生できるようにして販売するという。デジタルの世界が怖いのは新製品はデジタル容量が既存の製品を上回ることでしか、存在感をアピールできないことだ。下の写真はパナソニックの150インチ4Kテレビ。

 

Panasonic-152-inch-4K-x-2K-Full-HD-3D-Plasma-Display

 

 4Kハンディーカムが売れているという話も聞こえてこない。4Kの次は8Kというビジネス戦略は破綻をきたすだろう。ちなみに筆者には23インチの無反射シネマデイスプレイの方が27インチのiMac画面より、文章の作業では疲れにくい。そもそも4Kの方がきれいだということを実感するために4Kコンテンツを捜し求めるのは逆な気がする。デジタル技術は何のためか、という基本に戻って考え直して、ユーザーが納得できる新製品を生み出して欲しい

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コメント  

 
# 量販店員 2016年02月29日 17:19
展示品に限れば4Kは50インチ 15-16万円、2Kは10万円 てとこかな。差を見るにはご自分 で高画質動画を入れたノートをご 持参ください。HDMIケーブル は当方で用意いたします。
 
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