欧州宇宙開発の鍵を握るアリアン5

 スペースX社のファルコン9ロケットが回収を目標とする再利用型なのに対して、従来の使い捨て型ロケットは安定感をみせ、着実に人工衛星打ち上げの実績を積み上げているが、コストに関しては回収が軌道にのれば比較にならない。回収でコストは1/100になるとさえいわれている。欧州のアリアンロケットは欧州が独自に開発した使い捨て型ロケットである。ここでは欧州宇宙開発の鍵を握るアリアンロケットについて概要を説明する。

 

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 欧州宇宙機関(ESA)は欧州の使い捨て型打ち上げロケットとしてアリアンオケットシリーズを開発して来た。ロケットの販売はアリアンスペース社が行ないアリアンファミリーは、新規開発のアリアン5シリーズが中心になっている。アリアン5は再利用型の有人宇宙船エルメスを打ち上げ得るために打ち上げ能力が高い。

 

 欧州は経済危機によりエルメス宇宙船を中止したが、アリアン5ロケットは人工衛星打ち上げに製造を続けた。アリアン5の1段目は液体酸素と液体水素を燃料としたロケットエンジンを持つ本体と、2本の固形燃料ブースターで構成される。ブースターを左右に取り付けた外観は、米国の対抗馬、デルタIV(下のイメージ)と酷似することとなったが、こちらはメインの1段目を3本のクラスターで使用するものである。

 

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 2段目のロケットは2種類あり、1段目と同じ液体酸素/液体水素のものと推進材を変更してより大きい推力を持たせたものの2種が存在する。様々な人工衛星の重量、寸法、軌道に適したアリアン5は派生型が製造され、最大21tまでの幅広い人工衛星に対応できる。2018年には最終型として11.5tの打ち上げ能力を持つアリアン5MEが計画されているが、新規にアリアン6の開発が始る可能性もある。

 

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 欧州のISS補給船は最大7.7tの輸送が可能な無人のATVが開発され、アリアン5で打ち上げられたが2014年でプログラムが終了した。アリアンロケットは1996年から77回打ち上げられた内の73回成功している。ATVには有人かプセルにより人員輸送や、乗員3名の有人宇宙船計画があったがいずれも実行されなかった。もし有人宇宙船計画がすすめられていたらアリアンロケットにももっと注目されていたであろう。

 

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