マヨナラ・フェルミオンの実験的証拠

マヨナラによって存在が予想されていた電気的に中性な素粒子(反粒子)であるフェルミオン(マヨナラ・フェルミオン)がトポロジカル超伝導物質のヘテロ結合を使い、超伝導状態の励起状態として観測され、実際に実験でその存在が証明された(Science 357, 6348 (2017))。

 

1928年にデイラックはすべての基本的な粒子は質量が同じで電荷が逆符号の反粒子を持つという予言して世界中の物理学者を驚かせた。それらの粒子と反粒子が一緒になるとエネルギーを放出して消滅すると考えられていた。その予言通りに数年後、電子とその反粒子である陽子が確認された。

 

1937年にマヨナラはプロトン、中性子、電子、ニュートリノ、クオークなどのフェルミオンが反粒子フェルミオンを持つと考えた。スタンフォード大とカリフォルニア大の研究グループは反粒子マヨナラ・フェルミオンを観測することに初めて成功した。

研究グループは磁場中で一方向に超伝導性のあるカイラル超伝導物質のヘテロ接合両端に局在する(カイラル型の)マヨナラ・フェルミオンを確認した。下の模式図で青、赤、紫色の線がグレーで示されたトポロジカル絶縁体中を移動するマヨナラ・フェルミオンを示す。緑色の線はトポロジカル絶縁体のエッジを移動する電子を表す。

 

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Credit: sciencenews 

 

なおほとんど同じ実験を行い同様の結果をハイデルブルグ大学の研究グループも発表している(H. Soller, J. App. Math. And Phys. 5, 606 (2017))。彼らも磁場中に置かれたヘテロ接合(下図上段)でマヨナラ・モードを磁場を制御して作り出し、両端に局在するマヨナラ・フェルミオンを観測している(下図下段)。

これらの実験でマヨナラ・フェルミオンの実在が検証されたと言える。今後はマヨナラ・フェルミオンを量子計算機に応用するための研究が加速するものと思われる。

 

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Credit: J. App. Math. And Phys.

 

 

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