チェルノブイリ跡地にギガソーラー〜中国とドイツ企業が推進

福島には再生可能エネルギー推進ビジョンが見直しされより住民の暮らしを支援する方向に着々と整備されている。一方、チェルノブイリ周辺の土地は今でも空間放射線量が規制値を超えるためたち理禁止となっているが、石棺を覆う安全シェルターもほぼ完成し周辺の土地の有効利用が検討されている。

このほどウクライナ開発に世界各国から39社が関心を示し、中国とドイツの技術で事故の爪痕の残る規制のかかるチェルノブイリ周辺地区に巨大なギガソーラーパネルを(大型原子炉2基に相当する発電能力2GW)建設する計画が進められることとなった。

ウクライナ当局は設置については土地を無料で提供することで投資を呼び込み地域の活性化に貢献したいとしている。チェルノブイリ地区からは事故後30万人の住民が避難した。後に残された広大な土地の利用は手がつけられていなかった。残存する放射線の影響で農地利用は不可能とされていたが太陽光パネルの設置計画が浮上した。

 

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Source: Professor Yukio Hayakawa, geologist and volcanologist, Gunma University

 

昨年、中国の2企業が同地に大規模なギガソーラー設置に関心を持ったほかドイツの企業も500MWのメガソーラーを設置を働きかけた。そのほかの企業から20MWのメガソーラー建設提案があった。財政が疲弊したウクライナ当局も経済活性化のためにこれらの提案を受けて、この地に太陽光パネルを設置する投資を受け入れることに決めた。

下の写真はクリミアに設置された出力100MWのメガソーラーでこの規模の20倍の規模ということになると、見渡す限りパネルの海という景色になるだろう。ちなみにチェルノブイリ原発は稼動時には4GW出力であった。これらのパネルのメンテナンスは人力では難しいし、被曝リスクの観点からも得策ではない。

 

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Credit: pv-magazine

しかしこのプロジェクトの最大の問題は太陽光パネルへの放射線の影響とメンテに携わる技術者の被曝リスクである。

半導体の放射線損傷は研究例が豊富で特にシリコンについては放射線検出器の放射線耐性は詳しく研究されている。放射線照射によってキャリア寿命が影響を受ける。そのメカニズムは不純物がシリコンの点欠陥と結びついて複合欠陥をつくりキャリアを捕獲するものである。熱処理などの回復法があるがまず酸素を含む不純物の少ない高品質なシリコンが有利だが、コストが高くギガファクトリー向けには、放射線耐性の高い材料が不可欠である。

 

放射線損傷のきっかけは格子点から原子が弾き飛ばされて点欠陥ができることであるから、格子が最初から乱れたアモルファスシリコン素子は耐性が高いはずである。アモルファスシリコンにはダングリングボンドが多いので水素化すれば耐性が結晶より高くなる。

放射線環境下のギガソーラーにはアモルファスシリコン太陽電池が向いているのであとはメンテナンスをロボットでやらせる自動メンテナンスを採用すれば、技術的には十分可能なプロジェクトである。

福島においても再生可能エネルギープロジェクトはオープンイノベーションとして公募されている。福島にもギガソーラーを設置したらどうだろう。周辺の土地を借り上げれば避難を余儀なくされている人々への援助にもなる。福島を特区とし税金を低くして投資を呼び込み売電を自由化して建設費用への融資を返済すれば良い。チェルノブイリと福島のどちらが先に再生可能エネルギー

拠点となるのだろうか。世界中が注目している。

 

 

 

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