光マンモグラフイー(OM)で被爆のない乳癌診断が可能に

マンモグラフイーは定期検診で導入数が増え一般的な癌予防のツールとなっている。しかし頻繁に受ける際の被爆については無視できないとする意見もある。最近ではマンモグラフイーに生検を組み合わせたマンモトーム(ステレオガイド下マンモトーム生検システム)も登場し、検診の頻度が増すため被爆のない検診システムが求められていた。

 

光マンモグラフイー

そこで登場したのが光マンモグラフイー(OM)である。OMは多波長赤外線を使うため被爆を避けることができる。イタリアの研究チームによれば最新の機器では感度が1,000倍に高められているという。2012年だけでマンモグラフイー診察は170万人の実績があるが、ほとんどがX線を用いた従来型の装置によるものだが、X線プローブの感度が低いことと頻度が高い場合には被爆の危険性が否定できないことが問題となっていた。

マンモグラフイー検査の実効線量は3mGy〜0.36mSvとされている。BRCA1/2遺伝子変異をもつ乳癌患者を対象とした研究で17.4mGy以上の検査で癌発生の確立が3.84倍増加したとする報告があある。

 

OMは2本のX線検出器を8チャンネルシリコンPMTで置き換えて、X線では被曝を避けるため前測定を省ける。特にホルモン療法を受けている患者に放射線照射をしなくて済むメリットは大きい(https://phys.org/news/2018-03-breast-cancer-red.html)。

 

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Credit: SOLUS

 

癌細胞周辺は成長が激しいため養分補給の血管が密集している。OMは血液体積、酸素量、脂質、水、コラーゲン定量を同時に行う。ただし癌細胞周辺への絞り込みの際にはX線を用いる。OMの泣き所は空間分解の不足で、X線の支援を必要とするのもそのためである。

 

しかしOM最大のメリットは従来のマンモグラフイーに比べて患者の測定で受ける物理的圧迫がないことである。このためOMの分解能を向上させることができれば独立して検診に使えるようになるかもしれない。従来手法(X線透視、超音波)も高度なイメージング処理技術で進歩が著しい反面、危険性のない様々な光診断手法も登場している。また日本では標準治療(外科手術、化学的治療、放射線治療)以外の代替治療技術の導入が遅れている。致死率も上昇する傾向が止まらない。代替療法と光を含む新診断手法の導入の必要性が高まっている。

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