共焦点レーザー顕微鏡の空間分解能を飛躍的に向上する方法

コーネル大学の研究グループは飛躍的に共焦点レーザー顕微鏡の空間分解能を向上する手法を開発した(Bierbaum et al., Phys. Rev. X 7, 041007, 2017)。3次元像が得られる共焦点レーザー顕微鏡は手軽にナノ構造を観測できるため、ナノ科学では必須の光学機器である。

 

しかし種々のノイズの影響で像がぼける欠点があった。研究グループの解析では空間分解能は光学系の分解能ではなく、微小な信号にのるノイズに依存していた。この問題を解決するために、計算機上でノイズ成分を除去するアルゴリズムを使えば、実質的な空間分解能が飛躍的に向上することを示した。

例えば蛍光イメージングではこのため微弱な蛍光イメージがぼけてしまう。研究グループはノイズの影響を数式的に表現して計算機上で補正を行うことを考えた。そのためにPERI(parameter extraction reconstructed images )と呼ばれるアルゴリズムで不均一な光の分布を考慮し、補正パラメーターを導入し元の像を再構築した。

計算は複雑で大規模クラウドを使っても1日程度を要するが空間分解が10-100倍向上する。研究グループは試料の形状に最適化したアルゴリズムモジュールをオープンソース化する研究を進めている。

 

PhysRevX.7.041007

Credit: Phys. Rev. X

上図(b)の右下のモデルイメージはノイズ以外はデータ(左上)と区別がつかないが、モデルから抽出された情報(c)では、ピクセルの数%の精度(3-4nm)で画像が再現できる。オレンジ色マークの中心(白い四角)のズーム画像には粒子の位置が正確に表現されている。

簡単に言えば顕微鏡の光学特性をパラメーター化して観察モデルとのコンボルーションを実験画像データフイットして、ノイズを除去した画像の再構築を行う、といったところだが、解析アルゴリズムを簡便にして計算負荷を少なくすれば応用が開けるかもしれない。

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