先端大型施設の整備と予算化について〜コミュニテイ主導型へのシフト

最初に、現在は大型装置の整備に極めて不利な財務省の予算配分方針であることにふれざるを得ない。このことは大阪大学レーザー研高部教授の資料に詳しくかかれているように、今に始まったことではない。2014年度の政府の方針は「GDP1%を目標とする科学技術予算の拡充」であったはずだが、予算要求の伸びと大型施設の整備が必ずしも整合していない。

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4つのシナリオで考える国内の放射光の未来

現在、Spring-8の硬X線領域の輝度と分子研UVSORのVUV領域(軟X線)(注1)にギャップがあり、各国の第3.5世代、第4世代リングに2桁以上輝度に差をつけられた状況にある。ナノ科学をはじめ先端研究におけるこの領域の重要性が増しているため緊急にこの領域のレベルアップが求められている。これについては放射光学会が最優先で対処する必要性を学術会議に提言している。 

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BASICは中国技術立国の切り札となるか

BASICとは正式名称がBeijing Advanced Sciences and Innovation Center of CASという。CASは中国科学アカデミー(Chinese Academy of Science)で、2014年に創設された北京に本部を置く大型科学技術予算の統括とイノベーションセンターの役割を持つ組織である。これまで個々に科学アカデミー傘下に置かれてきた大型施設のシナジー効果を狙うために創設された。研究施設を一元的に管理して資源配分の重複を避けて効率化するためでもある。

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SXSO-DLSRという名のワークショップ

SXSO-DLSRとはThe second workshop on soft X-ray science opportunities using diffraction-limited storage rings が正式名称。SXSOはSoft x-ray science opportuneityの略で、DLSRはdiffraction-limited storage ringを指す。つまり3GeVクラスの第4世代蓄積リングで可能になる軟X線領域のサイエンスの可能性を議論する会議のことで、第2回ということなので出来立ての会議である。

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中国が放射光でも列強入り〜満を侍して北京光源に着手

すでに中国経済は減速しつつあり為替レートにも影響が出始めているのだが、不動産・土木建設バブルは急に止めれば成長に大きくすぐには止められないのが現実である。行き過ぎた高層ビル・アパート建設ラッシュは地方自治の汚職の根源となり、近年規制が厳しくなっているが、それでも地方の中核都市は建設の手を緩めるどころか、さらに多くの建設予定地がひしめきあっている。

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ドガの女性像に隠された謎の顔が明らかに〜X線イメージング

1920年代から話題になっていたドガの肖像画に隠された謎の女性像がX線でその姿を現した。ドガはバレーの踊り子たちをモチーフにした肖像画で知られるフランス印象派を代表する画家である。

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第5の力で覆るとみられていた標準理論が復活か〜新素粒子確認できず

宇宙に存在するすべての物質は4つの相互作用で説明されてきた。4つの相互作用とは重力、電磁気力、強い相互作用、弱い相互作用である(注1)。しかし最近の大型加速器やカミオカンデの実験結果が4つの相互作用を基盤とする標準理論で説明できないことがわかると標準理論も絶対的なものとは言えなくなっていた。

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世界最大の加速器を建設する中国〜加速器の経済学3

中国の不動産バブルは簡単に収まりそうにない。所有者は見つかっても住人の見つからない高層アパートを延々と作り続けることの無意味さは誰も気がついているが、止めれば不況が襲うからやめられない。その中国は一方で科学技術においても、莫大な資金力をつぎ込み世界最大規模の施設を建設しまくっている。多くの施設は科学アカデミー予算であるが予算獲得には、世界の先端となることが条件だから先進国がためらう規模の壮大な施設が次々と出来ていく。

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