LHCが新現象を発見〜標準理論を覆すか

CERNのLHCは世界最大のハドロン(注1)衝突型加速器で、陽子・陽子衝実験のエネルギーフロンテイアにある。国際色豊かなジュネーブに近いLHCは研究面でも、国際協力なしには考えられない。その一つの実験グループLHCb(注2)が奇妙な現象をとらえた(Science Apr. 18, 2017)。

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放射光の聖地はSSRLなのか〜独自の文化を持つ3GeVリング

放射光の聖地は何処なのかという質問への答えは様々かもしれない。歴史的にはGEのマシンとされているが、別の人はフランスのACOリングを挙げるかもしれないし、核研SOR-RINGだという人もいるかもしれない。しかし汎用のX線リングが世界的に建設されるようになったのはSPEARリングを有していたSSRL(注1)が原動力となったということに異論を挟む人はいないだろう。実際、世界の放射光施設に与えた影響は大きく、課題申請して成果公表を条件に無料使用という運営基準はここが発祥の地である。そういう意味で間違いなく現在の放射光利用の聖地はSSRLと言えるのではないだろうか。

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Diamond Ltd.にみる新時代の放射光運営

1980年以降、放射光源は目覚ましい発展を続けて、第3世代の高エネルギーリング、第3.5世代の3GeVリングが現在の主力となっている(注1)。第3世代以降の利用研究の標準化とユーザー層拡大は研究支援や運営の効率化も求められる事になった。そのため蓄積リングが放射光施設として独立して運営される傾向が強まった。ここでは蓄積リングの世代交代時に、運営組織を刷新して非営利企業(NPO)化した英国のDiamondを例に求められる運営組織のあり方について考察することにする。

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加速器の未来は明るいのか

最近の高エネルギー物理学のトップランナーがCERNにある世界最大の円形加速器LHCであることは疑いようのない事実である。これまで世界各国を代表する高エネルギー衝突加速器が建設されるたびに規模(エネルギー)は大きくなり建設コストも高騰した。それぞれ見合った成果を出して役目を終えると後継機に未来を託してフェードアウトしていった。

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実現性が高くなったX線回折限界リング

米国とドイツの回折限界リングへの挑戦が活発化している。その推進力の一旦はMAXIVから始まるMBAラテイスの低エミッタンス化の流れである。MAXIVを代表とする3GeV放射光(第3.5世代)への期待はその後、第3世代リングのアップグレードや2GeVクラスのALSアップグレードにまで波及することとなった。

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LHCが5個の新粒子を発見

ヒッグスボソンを発見した周長27kmの世界最大の円形加速器LHCは、その後エネルギーを14TeVにパワーアップして実験に取り組んだ。2015年年末にLHC陽子衝突実験で750GeVに相当する質量のピークがみつかった。新粒子は750GeVのエネルギーを持つ2つの光子に崩壊すると考えられる。750GeVピークが他の実験でも検証されれば、1500GeVに相当する質量を持つ新粒子の発見となるが、(筆者の知る限り)その後の進展はなかった。

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動きだした3GeV放射光〜もつれの解消に向けて

「3GeV放射光」の建設のもつれは我が国の放射光の未来に暗い影を落としていた。SLiT-JとKEK放射光がどちらも先進的な3GeV計画であったが、どちらかの3GeV光源の建設が優先的に進められるかの決定がなされず、建設提案が一本化していない「もつれた」状態が長く続いた。

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NSLSIIのビームライン整備計画〜第2世代リングの明暗

米国のブルックヘブン国立研究所(BNL)にはJFKから車でロングアイランドエクスプレスウエイ(I495)で行くしかない。この高速は恐ろしく単調でおまけにNY市内から郊外の自宅へと帰宅する人たちのラッシュに重なると、渋滞で運転者の精神的苦痛が大きい。そのBNLにある放射光施設NSLSはユーザーにとって不便な場所にあるにも関わらず、東部を中心とするユーザーの利用率は高く、ユーザーの強い要望を受けてNSLSIIとして更新された。

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