放射光/加速器科学

ATLAS実験グループが高エネルギー光子・光子散乱を検証

CERNのLHCの立役者といえばATLASとCMS検出器の実験グループである。高エネルギー物理、加速器科学研究者はもとより、CERN長官ファビオラ・ジャネッテイ女史が、2012年にATLAS検出器でヒッグス粒子を発見した功績で2016年に長官に任命されたことで世界的に知られる。

古細菌で明らかになるDNAフォールデイングの起源

放射線で癌細胞が死滅するのは、正常細胞に比べて成長が早いためにDNAがアンフォールデイング状態にある確率が高いためとされている。古細菌のDNAに結合している蛋白質の3D構造を精密に調べたコロラド州立大学研究グループの研究が、より複雑な生物のDNAのフォールデイング(折りたたまれた状態)との類似性を見出した(Mattiroli et al., Science 357, 609, 2017))。

UVSORIIIが光渦の検証実験に成功

分子科学研究所(IMS)の放射光研究グループが、円形もしくは螺旋状に運動する高エネルギー電子が、RFからガンマ線領域の広いエネルギー領域で光渦放射が起きることを理論的に考察し、放射光施設UVSORIIIで実験的に検証した。

世界最大のニュートリノ検出器

世界最大のニュートリノ検出器といえばスーパーカミオカンデが頭に浮かぶ人は多いのではないだろうか。ニュートリノ検出器の世界にも転機が訪れようとしている。少なくとも米国内ではそうなる日が近い。というのもウイスコンシン大学の物理科学研究所(PSL)で世界最大となるニュートリノ検出器が開発中だからである。

Naバッテリーの新型正電極開発に威力を発揮する3GeV放射光NSLSII

Liイオンバッテリーはそのエネルギー密度において圧倒的な強みを持つ一方で、反応性の高いLiイオンはこれまで多くの火災事故を起こしており、Liイオンバッテリーの代替えバッテリー材料が模索されてきた。周期律表的にはNaが最も期待されるが、Naバッテリー実用化の鍵となるのは正電極材料であった。

提案から50年後に試運転にこぎつけたERL〜CBETA

ERLの概要については別記事、「ERLの利用について」を参考にしていただくことにして、ここではコーネル大学がNSF予算を中心にブルックヘブン国立研究所と2005年から共同で進めてきたCBETA(Cornel-Brookhaven-ERL-Test-Accelerator)について紹介する。コーネル大学のERL原理の提案から50年後に、主な構成要素が整備され試験運転の準備が整ったことになる。

トカマクが一歩前進〜逃走電子対策に進展

トカマクに関する最近の進展は二つある。①一つはシミュレーションでスケーリングメリットが無いことが示されたこと。これはITERのような超大型施設の必要が薄れたのであれば、実用化には朗報である。②次にこれと関係するがコンパクトな超伝導マグネットを用いた球形トカマクの性能が向上し、実用的な100MWクラスの小型炉が現実味を帯びてきたことである。

3GeV放射光のいま〜Society 5.0、量子科学技術、QSTへの流れ

筆者はこれまで3GeV放射光の重要性を加速器科学の立場で、記事をかいてきた。しかし最新の状況はいつのまにか国の大きな科学技術政策の一環として、新たな道を進み始めたようなので、その背景についてまとめてみたい。この問題は「3GeV放射光をどこにどのようなスペックでつくればコミュニテイにとって最適なのか」、という加速器施設の建設をめぐる通常の議論の枠を越えていることに気がついたからである。

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