南欧における事務作業

事務作業はそれを専門の仕事にしている人以外にとっては往々にして苦痛である。日本で役場などでたらい回しになる事があるが、自分が長年住んでいる伊仏西に比べれば些細なことである。もっと酷いであろうことは想像に難く無いであろう。最近では日本政府の無責任な過剰博士政策により、多くの期限付き博士研究員達(ポスドク)が海外に職を求めて渡航し、深刻な頭脳流出を招いている。将来に不安を抱えた彼等に少しでも役に立てばと思い、伊、仏、西国について、自分の体験に基づいた印象を挙げて見ようと思う。

[イタリア]

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イタリアでは病院や役場に電話をしても、電話を取ってもらえない事がよくある。電話の線を抜いてあったり、受話器を外してあるので、話し中になっているので、たらい回しにすら合わずに終わる。ただ大体は秘密のホットラインが有るので、知り合いなどのネットワークを駆使して、その番号に繋げてもらうと、一気にごぼう抜きで割り込みができ、目的を達成できる事がある。イタリアは結局マフィア型コネ社会なので、コネが無ければニッチもサッチも行かないのである。

[フランス]

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一方フランスはそれに比べるとはるかにルーズさは無い、"表面的"には。フランスの問題は多くの事務員が可能な限り仕事を減らす為に、不誠実な態度でこちらの解決策よりも短時間による問題終結を最優先することである。結果的に担当の事務員の眼前から問題は無くなるのだが、こちらの問題は先送りされ、より大変な状況になる。またイタリアの様なルール無視の解決策を採用してくれる事はほぼ無く、よっぽど良好な関係がない限り保身の為にリジッドな態度を貫かれてしまう。

[スペイン]

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最悪はスペインである。南米の移民や中国人などには、非常に意地悪な言葉を浴びせ、しかもその同僚達もそれを黙認する。ただし差別的な態度は外国人に向けてだけではなく、カタルーニャ、バスク、ガリシア、セビージャなど言葉も文化も違う地域同士でも常に行われる。弱みを見せると嫌がらせを受けるので、予防策として常に身なりに気を使う必要がある。

書類を出してもわざと1、2ヶ月何もしてもらえなかったりという事も多々有る。最悪なのは、 こちらがずっと前に提出した書類を事務が無くして、締め切り当日に、「提出書類を無くしたから、本日中に再提出しろ」と言って来ることである。噴飯ものであるが、そこで争うと更に嫌がらせを行ってくるので、急いで書類の再提出に追われる。

これは幸運にも自分には起こった事はないが、何度かそういう目に遭ったスペイン人を見て来た。スペインはフランコ独裁政権時にやや極端な権威主義に落ち入っており、未だにそれを引きずったおかしな人間が多い。上の人間には常に媚びるので、困ったときはなるべく上の立場の人間に頼むのが得策である。

 

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