原子力/エネルギー

原子力の経済学〜安いのか高いのか

福島第一原発の廃炉や賠償に加えて原発全般の廃炉の費用として、電力使用料金に上乗せする形で、利用者から徴収することになった。標準家庭では毎月60円から180円の値上げが想定される。大規模な事故は除くとしても廃炉とバックエンドの新たな費用が発生することを含めると、「原子力はコストが低い」という認識が一気に色褪せた。

高速増殖炉は何故うまくいかないのか

我が国では高速増殖炉は「核燃料サイクル」の根幹を支える守護神であったため1兆円をつぎ込んでも稼動のめどが立たない「もんじゅ」を1日あたり5,000万円で維持し続けている。

欧州型原子炉(EPR)の建設が遅れる理由〜初期型の宿命

 EPRといえばアレヴァ社が威信をかけて設計した最新型の加圧水型炉PWR(注1)で、考えられる全ての安全対策が施され、極めて高度な最先端原子炉である。EPRは発電能力が1600MWで、その先進性が最新型原子炉である第3世代のさらにさきにあるとして第3.5世代と呼ばれる。

小型化で核融合と原子力が競合する時代〜新エネルギーの行方

米国と(最近の)中国では大都市と周辺都市部を結ぶ高速道路の渋滞は深刻化し通勤時間になると、道路は麻痺し膨大な化石燃料が消費され、大気に戻されるカーボン・ポジテイブとなる。

Bigger the betterの終焉

加速器の世界ではエネルギーフロンテイアを極めるには最大の周長の円形加速器あるいは最長の直線加速器の建設が、目標とされいつしか"Bigger the better"という考え方が主流となっていった。世界最大の円形加速器はLHC、周長は27km。計画中のILCは全長30kmで現在世界最長のSLACを圧倒する。SLACでさえも3.2kmの建物はサンフランシスコ国際空港に着陸する東海岸からの航空機で機長が説明するので、目にした人は多いだろう。空から見るといかにも巨大な姿に圧倒されつつ、巨大化が本当に必要なのかという考えが頭をよぎる。

カーボンニュートラルが崩れたバイオ燃料

 バイオ燃料はいずれ枯渇する化石燃料を置き換えることができ、しかも環境に優しい、すなわち排出するCO2と取り込まれるCO2がバランスするカーボンニュートラルが成り立っていると信じられてきた。そもそも人口の増加で食料危機が起きるとされる時代に、食料源である穀物から燃料を抽出することにどれだけの意味があるのか、といった批判は当初からあった。

ジオエンジニアリングで本当に温暖化は防げるのか

最近の「工学」には新しい分野が急速に台頭し、昔ながらの機械工学や材料工学の教授たちは肩身の狭い思いをしているのではないだろうか。例えば金融工学やここで取り上げるジオエンジニアリング。どちらも現代社会になくてはならない存在になったが、功罪の側面を持つことも注意しなくてはいけない。金融工学と連動した電子株取引は、商取引を高速化して経済活動を活性化したが、ヘッジファンンドを生み出し世界不況を引き起こす諸刃の刃となっている。

英国のEU離脱で見直される原子炉

フイナンシャルタイムズ(アジア版)によれば英国新政権(注1)が中国から出資を受ける計画だった原発建設を見直す方針を示したことに中国側が反撥していることを伝えた。独力で独自の原子炉を開発して来た米原子力先進国であった英国が原子炉の中身に立ちらないブラックボックス運転(ターンキー方式)で原子炉を稼働させることは驚きであった。これについてはすでに記事をかいているのでそちらを参考にしていただくことにして、ここでは焦点となっているヒンクリー・ポイント原発とブラッドウエル原発とはどういうものかを説明しておく。

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