第4世代トリウム原子炉〜プルトニウムが処理可能になるか

核大国ロシアが保管するプルトニウムは膨大でその処理問題は日本同様に頭の痛い難題である。そのプルトニウム処理がトリウム炉で行えるかもしれない。トリウムを燃料とする小型高温炉の研究開発を行なっているトムスク工科大学の研究チームは、この原子炉が兵器級プルトニウムから熱エネルギーを取り出す、すなわちプルトニウム処理に使えるとした研究結果を発表した。(Shamnain et al., Annals of Nucl. Energy 113, 286, 2018)。

 

トリウム原子炉は周囲に水源がない地域やシベリア、極地などへき地での発電に適している。トリウム原子炉ではヘリウム、CO2、水素などの気体が冷媒に使用されるため、原子炉周囲に水源を必要としない。

 

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Credit: nextbigfuture

 

トリウム炉でプルトニウムを処理するアイデアの歴史は古く、Th/U MOX燃料のひとつとして、(Th,U)O2や(Th,U)CMOXにU235とPu239を用いることも提案されていた。この研究で提案されているトリウム炉の熱出力60MWと小型で燃料が少ないため効率が高い(40-50%)トリウム炉は、プルトニウムを燃料に混合して最終処理とすることができ、熱出力を用いた水素製造に適している。

福島以来、安全性や核廃棄物の最終処理が解決されない現状に不安を感じる人が増えている。核燃料サイクルが頓挫する中で、厄介なプルトニウム処理の見込みが立たない。救世主になると期待されているロシアのトリウム炉に期待が高まる。

 

 

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