ギガスケール時代に入った太陽光・熱利用発電

太陽エネルギー利用は主に太陽光パネルと集光して熱エネルギーを得る太陽熱に大別される。再生可能エネルギーの比率が高い国としてこれまでスペインやドイツが話題となることが多かった。しかし先進国の再生可能エネルギー比率が伸び悩む中で、飛躍的な展開を見せているのが中東である。中でもドバイ(UAE)は再生可能エネルギー比率を2030年までにドイツ並みの25%にするドバイ・クリーンエネルギー2050を掲げ、世界最大の太陽熱発電所を建設している。

 

太陽エネルギー利用計画は挑戦的なもので2030年までに5000MWを発電し、」2050年に再生可能エネルギー比率を75%とする。昨年9月に着手した太陽熱発電所はMohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Parkの一部で、700MWの発電能力をもち、2020年に稼働が予定されている。

 

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Credit: Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park

 

写真のようにタワー丈夫で反射鏡が太陽光を集光して熱出力でタービンを回すソーラータワーと呼ばれる方式である。ソーラーパークトは全体を4つのフェーズ(発電方式)に分けており、この太陽熱発電所は第4フェーズに相当する。なお第1フェーズは13MWのメガソーラー、第2フェーズは200MWで稼働中、第3フェーズは800MWのメガソーラーで2010年に稼働予定となっている。

注目すべき点は今回の太陽熱発電の発電コストの低さで、0.13ドル/kWという破格の低コスト電力となる。ギガソーラーに迫る太陽エネルギー利用は日中の発電に限定されるとする意見が多いが、日中の剰余電力は水素製造に振り向ければエネルギー貯蔵できる。太陽光・熱利用はベース電源として不適とするのは短絡的な結論かもしれない。

 

太陽光・熱エネルギー利用の発電能力も規模がメガからギガスケールに入る。北海に建設が予定されている北海風力発電ハブは100GWの発電能力を目指している。再生可能エネルギーの発電量スケールは原子力発電に肩を並べるようになった。

一方、日本の再生可能エネルギー比率は2030年でも7%にとどまる。国内にギガスケールの発電所を建設しようとすれば、ドバイのような形では無理だが、知恵を絞れば可能かもしれない。例えば高速道路や線路、駅など公共建築の屋根を使えば良い。下の写真は韓国の例だが、空港までの高速道路の屋根を太陽光パネルで覆う事例もある。

 

Bicycle road Seoul highway solar

Credit: solarbusinesshub

 

最近は建物の屋上に太陽光パネルを設置することが多くなっているが、西日の照りつけるオフイスビルや住宅の窓を全面太陽光パネルにすることも有効だろう。地道な努力を積み重ねが再生可能エネルギー比率を高めるための近道なのだろう。現在の異常に高い火力依存は輸入赤字の原因となっている。それ以上に脱炭素の風潮に逆行するとして世界の反感を買い、国益を損なうことが怖い。

 

節電努力や火力発電の高効率化は低炭素化であっても、脱炭素化の潮流の国際社会では受け身の対策と取られるようだ。日本の得意なHV技術がエコカーとして認められないのもそういうことなのだろう。再生可能エネルギーの発電量がギガスケールに入ったことのインパクトは大きいが、一方では国土や自然環境に即した発電手法を積み上げていくのが必要なのだろう。一見すれな矛盾するように見えるアプローチの必要性が理解されていないところが、再生可能エネルギー利用が進まない理由なのかもしれない。

 

 

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