東通原発、電力5社と政府で共同建設へ協議会

2011年の福島第一原子力発電所事故以降、建設工事が中断している東京電力の東通ひがしどおり原子力発電所(青森県)を巡り、東電を含む電力5社と政府が、共同での建設や運営に向けた協議会を設置することが15日、分かった。

 

 安全基準の厳格化で膨らむ原発の安全対策費用を分担し、原発を建設・運営する技能や知見を共有する狙いがある。

 共同での原発建設や運営は、実現すれば初めてのケースとなる。

 協議会には、東電のほか東北、関西、中部電力や原発専業の電力卸売会社の日本原子力発電が参加し、早ければ月内にも発足させる。東電は、20年度をめどに、連携する電力会社と共同事業体を設立したい考えで、協議会では費用負担のあり方などを詰める。

 

YOMIURI ONLINE

単結晶太陽電池のコスト大幅減に光、東工大らが薄膜作製技術を開発

 東京工業大学(東工大)は早稲田大学(早大)と共同で、結晶欠陥密度をウエハーレベルまで低減した高品質な単結晶シリコン薄膜を、従来手法の10倍以上となる成長速度で作製することに成功したと発表した。同技術では原料収率も100%近くとなるため、単結晶バルク型太陽電池の発電効率を維持したまま、製造コストを大幅に低減した薄膜型太陽電池の製造が可能となる。

 単結晶太陽電池は薄型化することにより、単結晶バルク型太陽電池モジュールの約40%を占める原料コストを大幅に低減できると見込まれており、さらにフレキシブル化、軽量化による用途の拡大、設置コストの低減も期待されている。

 また、多数の細孔を持つナノ構造のポーラスシリコンで単結晶シリコン薄膜をリフトオフ(剥離)し製造する単結晶薄膜太陽電池は、有望な次世代太陽電池として注目されている。しかし、高品質な薄膜の形成、容易にリフトオフ可能なポーラス構造の実現、成長速度と原料収率の向上、リフトオフ後の基板を再利用できるようにすることなど、複数の技術的な課題があった。

 

 同技術では、単結晶シリコンウエハー表面にポーラスシリコンを2層生成し、東工大独自の平滑化技術であるゾーンヒーティング再結晶化法(ZHR法)によって表面をならすことで、高品質な薄膜形成と薄膜の容易なリフトオフを両立する基板を作製した。

 この基板上へ薄膜を高速成長させるため、早大が開発した急速蒸着法(RVD法)を活用した。従来手法である化学蒸着(CVD)の製膜速度は最大で毎時数マイクロメートルオーダー、原料収率は10%程度だったところ、RVD法では毎分10マイクロメートルの速度で製膜が可能になった。また、リフトオフ後の基板もRVDの蒸発源として利用できるため、原料損失を大幅に低減できることもメリットだ。

 

スマートジャパン

洋上風力の拡大へ政府が新法案、一般海域の30年占用を可能に

 今後日本でも導入拡大が期待される洋上風力発電。政府は2018年3月9日、今国会に提出する洋上風力発電事業などを実施する際の一般海域の占用ルールを定める「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案」を閣議決定した。政府が「促進区域」を指定し、そこで洋上風力発電を行う事業者を公募で選定する制度を創設する。

 現状、沿岸から近い港湾区域に利用については、2016年に港湾法が改正され、港湾管理者が公募を通じて洋上風力発電の実施計画を認定できるようになった。これにより、発電事業者は港湾区域内の占用許可を申請しやすくなった。

 その一方、海域の大半を占める一般海域については、現状、長期の占用を行うための統一的ルールが整備されていない。また、各都道府県の条例による運用では、許可される占有期間が3~5年と短期なため、長期の事業となる洋上風力発電を計画することは難しい状況だった。今回政府が新たに創設する法案では、こうした一般海域の占用ルールを定め、洋上風力発電の事業計画を策定しやすくする狙い。

 法案では、まず政府が基本方針を策定した後、経産省および国交省が、農水省や環境省と協議し、一般海域の中から「促進区域」を指定。公募占用指針を策定する。その後、国交相と経産相が発電事業者を公募して選定を行う。選ばれた事業者には、最大で一般海域の30年間の占用が許可される。

 発電事業者を公募選定については、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」(FIT)と併せた運用になる。ただし、現状の風力発電のように一律の買い取り価格を適用するのではなく、入札制度で価格を決める。

 

スマートジャパン

規制委 もんじゅ廃炉計画了承、認可へ

廃炉が決まっている日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)について、原子力規制委員会は12日、審査していた廃炉計画をおおむねで了承した。規制委は今月中にも廃炉計画を認可する方針。

 

了承したのは4段階に分かれた廃炉計画のうち、2022年度までに完了させる第1段階。原子炉内の使用済み核燃料370体と燃料プールにある160体を取り出し、放射能を帯びていない2次冷却系の液体ナトリウム

 この日の会合で規制委は、原子力機構が7月にも着手する燃料取り出しについて「ほぼ未経験のこと。作業員をしっかり教育し、着実に廃炉を実施する力量を身につけてほしい」などと指摘した。

 原子力機構は昨年12月に廃炉計画を申請。47年度までの30年間で廃炉を完了させる計画だが、原子炉容器内の核燃料に触れる液体ナトリウムの抜き取り方法が決まっていないなど課題も残っている。【鈴木理之】

 

毎日新聞

<放射光施設誘致>兵庫も検討 宮城は近く国に応募

文部科学省が建設を目指す次世代型放射光施設の候補地公募に、兵庫県が応募を検討していることが9日分かった。放射光施設の集積を図る狙いがあり、締め切りの22日までに最終判断する見通し。誘致活動を重ねてきた宮城県や地元経済団体は近く応募する。
 兵庫県佐用町では、理化学研究所の大型放射光施設スプリング8やエックス線自由電子レーザー施設SACLA(サクラ)が稼働している。同県科学振興課の担当者は「放射光施設の知見が培われており、土地もある」と話す。
 新たな放射光施設は、物質の構造を解析する軟エックス線領域に強みを持たせる計画。文科省が1月に建設を発表し、整備運用で連携する企業や自治体でつくるパートナーの公募を始めた。パートナーは6月に決定し、建設費約340億円のうち約140億円の負担を求める考え。
 パートナーには、仙台市青葉区の東北大青葉山新キャンパスへの整備を提案する一般社団法人光科学イノベーションセンターと東北経済連合会、宮城県、同市も名乗りを上げている。
 センターは全国の大手企業に1口5000万円の出資を募っており、これまでに約50社が応じる意向を示している。

 

河北新報

 

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<次世代型放射光施設>文科省が建設を発表 仙台整備が確実、全国唯一の候補地に

トヨタ、日産、ホンダ、JXTG、出光らが水素ステーション会社「JHyM」設立 11社協業で整備加速

2021年度までに水素ステーション80か所整備へ

 トヨタや日産、JXTG、出光など11社は2018年3月5日(月)、燃料電池自動車(FCV)向け水素ステーションの本格整備に向け、「日本水素ステーションネットワーク合同会社」を設立したと発表しました。

ンフラ事業者のJXTGエネルギー、出光興産、岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキードや、このほか豊田通商、日本政策投資銀行が参加。英語表記は「Japan H2 Mobility, LLC」、略称は「JHyM(ジェイハイム)」とされます。

 同社は、再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議「水素基本戦略」(2017年12月26日付)において水素ステーション整備の推進役として位置付けられており、11社は政府の方針と連動する形で、インフラ事業者、自動車メーカーに加え、金融投資家などが連携する世界初の取り組みとして、モビリティ社会における水素やFCVの有効性を認識し、集結しました。

 事業計画としては、水素・燃料電池戦略協議会「水素・燃料電池戦略ロードマップ」(2016年3月22日付改訂)の官民目標を踏まえ、事業期間を10年と想定。まずその第1期として、2021年度までの4年間で水素ステーション80か所の整備を目標としており、その後もさらなる拡張を目指すとしています。

 着実な水素ステーションの整備目標達成のために、今後、JHyMへの新規参画を広く募集。11社は、「水素ステーション事業の早期自立化及びFCVの普及拡大、ひいては我が国の持続可能な水素社会の実現に貢献できるよう、取り組んでまいります」としています。

 

乗りものニュース

「原子炉のたまっている水の中に生物の姿が!」フクイチ内の高線量に耐えて発生したのは…

「なんだ、あのマリモみたいなものは?」「大至急、あの水を調べさせてほしい!」

東京工業大学地球生命研究所特命教授の丸山茂徳氏は、フクイチ(東京電力福島第一原子力発電所)の原子炉格納容器内の映像を見てそう叫んだという。

「昨年から公開されている原子炉内の映像を見て、実に多種多様な生命体がいることに驚きました。しかも、活動しているのは目に見えないミクロン単位のバクテリアや細菌だけでなく、藻類や動物・植物性プランクトンなどミリ単位の多細胞生物が繁殖している可能性が高い。

水中のあちこちに沈殿した泥土や水あかのような物質、2号炉の水没した部分に広がる黒や深緑色のシミなども事故由来ではなく、生命活動によって発生したものでしょう。2、3号炉の金属部分の緑色や、平面に付着した黄土色とオレンジ色の物質は藻類などの群集体でバイオフィルムとも呼ばれています。これは自然界では河原の石などに付着し、好物のミネラルや金属イオンなどを栄養にしながら成長し続けるのです。

1、2、3号炉すべての水中に漂う半透明の物質も、おそらくバイオフィルムの剥離片や生きたプランクトンでしょう。これは水の対流に乗って浮遊しているように見えますが、もっと念入りに観察をすれば、自立して泳ぐ生物が見つかるかもしれません」

 

週プレNEWS

東北放射光施設計画、財団に約30社出資 20年に建設実現めざす

 東北経済連合会や東北大学などが中心となって東北放射光施設の建設を推進する財団法人「光科学イノベーションセンター」は15日、設立総会を仙台市内で開いた。IHIなど国内の企業約30社が出資金拠出に同意。今後民間からの資金集めをさらに加速させる。設立総会では施設建設の機運を高めた。東北発の最先端技術開発拠点として、2020年ごろの実現を目指す。

 放射光施設は光速に近い速度に加速させた電子の方向を曲げた際に発生する光を利用し、物質の解析などを行う。国内に9カ所あり、「SPring―8」(兵庫県佐用町)では住友ゴムの低燃費タイヤ「エナセーブ」の開発に結びつくなどの研究実績がある。

 東北地域は空白地帯となっており、東経連や東北大などが中心となって誘致し東北での建設実現を目指している。4月中にも宮城、青森県内の5つの候補地から建設地を選定する。

 建設を後押しするため財団を受け皿として、1口5千万円の出資金を募り、産業界ではIHIや三菱重工業、日立製作所など30社近くの企業が出資を決めた。財団は今後100社以上の出資を目指して業界団体などに呼びかけていく。

 15日の設立総会で、東経連の海輪誠会長は「産学共創の拠点として、世界をリードする製品開発を目指す。ノーベル賞受賞も夢ではない。多くの企業に参画してほしい」と呼びかけた。

 東北放射光施設は「SPring―8」よりも輝度を高くする計画。炭素などの研究に向くため産業利用価値が高い。企業にとって出資すれば優先的に施設が使えるなどの利点が得られるほか、研究成果の報告義務もなく、使いやすい仕組みにする。

 資金が集まり建設計画が実現すれば、産業集積や雇用など地元経済への期待も大きい。東北大の試算では、設置後10年で生産誘発効果は3200億円、雇用創出は1万4千人にのぼる。中小企業の共同利用ができるよう小口出資も募っており、東北の産業界の技術の底上げも期待される。

 同様の施設は世界的にも建設が進んでいる。東経連の向田吉広副会長は「早く建設しないと国内企業が海外の放射光施設で開発するようになる」と指摘。技術の流出を防ぐためにも、2020年ごろまでの完成を目指しているという。

 

日本経済新聞

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